No.421 なせば成る｜メンタルシネマクラブ

作品名

「なせば成る」　’00年度作品

監督

パク・テヨン

出演

アン・ソクファン
ソン・オクスク

あらすじ

　破産したビョンファン（アン・ソクファン）一家は、ボロ屋に移り住んだ。
　
　再起への景気づけにと、家族四人仲良く屋台で飲んだ。ちょっと小用に道路
に出たビョンファンは、事故に合いけがをしてしまった。
　
　目覚めたビョンファンは、自分が病院にいるのを知り、その治療費に愕然と
した。１０５万ウォンの請求であったが、破産したビョンファンにはそれを払
う余裕はなかった。
　
　なけなしの貯金や傷害保険を解約しようとした。その時、妻ジョンリム（ソ
ン・オクスク）は気づいた。傷害保険は解約するのではなく、保険金を受け取
れば良いことに。
　
　妻ジョンリムの機転どおり、保険金５００万ウォンが手に入った。
　
　これに味を占めたビョンファン一家は、多額の保険金受け取りにあの手この
手の、身体を張った事故を試した。計画は無事に、いや正確には身はボロボロ
に、大成功を果たし、多額の保険金を手に入れた。そして豪邸を手に入れるこ
とができた。
　
　しかし、半年あまりで多くの保険金を請求したことは、保険会社の注意を引
き、不法な請求に対抗するプロフェッショナルがビョンファン家を訪れた。そ
してビョンファン一家に訴訟を起こすと言い出した。
　
　

お勧めポイント

　韓国のコメディ作品です。
　保険金詐欺は、世界共通で考える手口なんですね。
　
　まず一家は、家族の体を担保に保険金を手に入れようと考えます。その手口
の数々が、本当に笑えます。そんなことをして身体は大丈夫かと、観ているこ
ちらが心配してしまいます。たとえば、雷に打たれたらと、傘をさして雷雨の
中を走りまわったりします。
　
　家族だけだとラチがあかないと、今度は遠い親戚を探して保険金殺人を考え
ます。この遠い親戚の腹違いの親戚の息子は不死身らしく、何をやっても死な
ないというのが笑えます。
　
　悪をはたらくようになると、一家の着る服が黒いスーツに黒いサングラスに
なるのが笑えます。また、誰が保険金受け取りのために体を傷付けるかを決め
るのに、あみだくじを使います。そのあみだくじが「血のあみだくじ」と名前
が付いているのも笑えます。
　
　不審に思った保険会社からプロフェッショナルがやってくるのですが、この
男を黙らせるために一家が考えた方法も笑えます。最初は敏腕かと思われたこ
の男、だんだん大したことがないのも笑えます。
　
　タイトルは「なせば成る」です。この言葉どおりに、絶体絶命と思われたと
ころから、一家は這い上がっていきます。我が家には「なせば成る」と書かれ
た額縁が飾られます。そのきっかけは、解約のため保険会社に行き、保険金が
受け取れるのではないかと気づいたことです。
　
　ちょっとしたヒラメキが人生を変えるというのは、実際にもよくある話です。
問題に直面した時、ちょっと見方を変えてみるのは良いことです。
　
　さて、この一家にはどのような結末がまっているのでしょうか？結末もなか
なか面白いものです。最後までお楽しみください。
　
　今週はこの作品で、暑さを忘れて大笑いしてくださいね。