No.078 海峡｜メンタルシネマクラブ

作品名

「海峡」’８２年度作品

監督

森谷　司郎

出演

高倉　健

あらすじ

　昭和２９年９月２６日洞爺丸を始めとする青函連絡船が悪天候により遭
難した。死亡者１４３０名にも及ぶ大事故であった。政府は北海道と本州を
結ぶトンネルの施工を計画し、昭和３０年２月１８日調査を開始した。大学
で地質学を専攻した国鉄職員の阿久津　剛（高倉　健）がその任務についた。
　昭和３９年１０月１日いよいよ本工事が着工されることになった。工事は
予想を遥かに上回る難攻をみせ、水との戦いの連続であった。しかしその甲
斐あって、昭和５７年１９年にも及ぶ工事は終わりを迎えていた。

お勧めポイント

　主人公の阿久津を中心に人々の願いが実現した。洞爺丸の遭難で肉親を失
い、自らも九死に一生を得た成瀬（三浦友和）は成人し工事へ参画した。現
場の神様として仲間の厚い信頼を得ている親方の源助（森繁久弥）もその一
人。また阿久津の私生活も映画で細かく描かれています。トンネル工事に打
ち込むあまり家庭での阿久津の存在は影を潜めていた。そんな彼を影で支え
る自殺未遂の過去がある女性（吉永小百合）と妻（大谷直子）との確執。こ
れ以外にも阿久津の父親役で笠　智衆など豪華メンバーが脇を固めていま
す。
　貫通のシーンは胸をうちます。阿久津の多くを語らないが感謝の言葉に工
事の大変さが滲み出ています。そして随所で映る荒々しい海、トンネル内の
工事模様にもそれを感じることができます。
　この週末は、この大作を存分に楽しんでみませんか？ここには多くの人の
夢が詰まっています。