作品名
「街の灯」’３１年度作品
監督
チャールズ・チャップリン
出演
- チャールズ・チャップリン
あらすじ
浮浪者（チャールズ・チャップリン）が街で偶然、花売り娘と知り合った。
ひと目見た時から好きになった浮浪者は、その娘が全盲であることも知った。
彼が花代を渡した時、すぐ横で車に乗り込んだ紳士を、娘は花を買ってくれ
た人だと誤解してしまう。一部始終を見ていた浮浪者は、その日から金持ち
の振りをして娘に幸せを与え続けた。
ある日、花売り娘の親子が家賃滞納で立ち退きを迫られているのを知った
浮浪者は、金を工面するため、賭けボクシングの試合に参加したが、思うよ
うぬ稼ぐことはできなかった。幸い、自殺を助けたことから友人になった金
持ち紳士から大金を借りることができたのだが、金を盗んだと周りから誤解
され、警察に追われる立場になってしまった。浮浪者は全財産を娘に渡し、
手術することを勧めた。それからすぐ、浮浪者は逮捕されてしまった。
お勧めポイント
全編を通して流れるアルフレッド・ニューマンの音楽が心地よく聞こえま
す。特殊効果など無い時代に、どうやって撮ったのだろうかと感心してしま
うシーンがあちらこちらで見られます。今なら、ＳＦＸの一言で済まされる
ところが、撮影裏の苦労が目に浮かぶようです。
酔っ払うと自殺しようとする金持ち紳士を、浮浪者は何度となく温かい言
葉で励まします。その言葉と普段の行動からも、浮浪者の人柄の良さが滲み
出ています。特に、花売り娘には一生懸命に愛情を注ぎます。
ラストシーン、目が回復し、立派になった花売り娘に対し、以前にも増し
てみすぼらしい姿の浮浪者は、一言も語らず立ち去ろうとしますが、触れ合
った手の温もりで気づきます。それから初めて交わされる言葉の重み、浮浪
者の幸せ一杯の笑顔、いずれも素晴らしいとしか言い表せません。
私はこの映画と同名の堺正章さんが歌っていた「街の灯」のイメージが重
なって、印象深い１本になっています。こう感じたのは私だけでしょうか？
この曲を聴かれたことが無い方はぜひ一度、聞いてみてください。
ポイント
笑える度 ：★★★
ファイト度：☆☆☆☆
ほのぼの度：★★★★
スッキリ度：☆☆☆
感動度 ：★★★★
