No.087 恋と花火と観覧車
「恋と花火と観覧車」’97年度作品
砂本 量
肺がんで妻を失った森原(長塚 京三)は、8年後の今日でも大学生にな
った娘と二人で暮していた。心配した娘は嫌がる父を強引に結婚情報センタ
ーへ連れて行った。その会でのパーティに参加した森原は、取引先の女性社
員野々村(松嶋菜々子)と出くわした。野々村は森原が妻を亡くした今でも
写真を定期入れに忍ばしているのを知っていて、森原に好意をもっていた。
一方、森原は娘のような歳の野々村に戸惑いを感じていた。そして何より
も生涯妻一人と誓ったことを裏切れないでいた。
美人で奥ゆかしさを備えた野々村に、結婚情報センターの男性会員達は挙
ってアプローチを行ったが、全て玉砕されていた。実は野々村も過去の出来
事に囚われて、男性不信になっていた。
はたして二人の純粋な恋の行方はどうなるのでしょうか?
良い人がいれば再婚をと望んで死んでいった妻に、妻への愛に背信行為は
できないと頑なに拒む森原でしたが、野々村の積極的なキスに思わず応えて
しまいます。でもそれ以上の発展もないまま、野々村はロンドンへ旅立とう
とします。周りの男女の行動に背を向けていた森原が、彼らからの励ましを
受けて野々村への愛に報いようと決意しますが、無情にもすれ違い。森原を
励ます周りの声に、「愛する人を失うのは一度でたくさん」「忘れるのは神
様が与えてくれたチャンス」という言葉が印象的です。
タイトルどおり、花火や観覧車が物語を盛り上げてくれます。特にラスト
シーンで、花火を合図にカフェにいた恋人達が一斉にキスを始めます。一人
で座っていた男性が居たたまれなくなって、席を立ちます。でも彼の歩く街
角にはカップルだらけ、そんな彼にも幸せが。このシーンはセリフが無くて
も十分に思いが伝わってきて、とっても好きなシーンです。
この映画では紅茶も重要なアイテムのひとつです。よく観るとテロップに
も某有名紅茶メーカーが(笑)。コーヒーを控えて高級な紅茶を飲みたい気
持ちにさせられるのも、紅茶のせいだけでなく、この映画から伝わってくる
印象からでしょうか?この週末は紅茶を飲みながら、この映画をご覧下さい。
綺麗な花火シーンも楽しめます。
笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度 :★★★
