No.120 夢｜メンタルシネマクラブ

作品名

「夢」’90年度作品

監督

黒澤　明

出演

寺尾　聰
倍賞　美津子
笠　智衆

あらすじ

　全８編からなるオムニバス形式の作品。いずれの作品も“こんな夢を見た”
というタイトルから始まる。
　少年は母親の止めるのも聞かず、春雨の中を森へ出掛けた。そしてそこで
「キツネの嫁入り」を目撃した。木陰に隠れて見ていたが、キツネ達には判
ってしまった。慌てて家に逃げ帰ったが、母親はキツネに謝りに行くように
少年に告げた。（第１話）
　雪山で遭難した４人が３日間、吹雪の中をさ迷うが、やがて力尽きて倒れ
てしまう。その直後、リーダーは倒れた自分にまつわり付く雪女を見た。（第
３話）

お勧めポイント

　この作品はタイトル通り「夢」をテーマに、黒澤監督が見た夢をエピソー
ドに８話描かれています。製作当初は１２話になる予定だったものが製作途
中で８話になったそうです。また製作にはスピルバーグ監督も参加していま
す。黒澤監督らしく人間愛に満ちた内容なっています。非常に楽しいものか
ら重い内容まで、多くの夢が出てきます。夢は人間の数だけあるように（も
しかしたら一人でたくさんの夢をもっている人もいると思いますが）、この
作品から感じ取る内容も人によって違うと思います。
　風景がきれいなエピソードが多く、特に第２話、第５話、第８話がお勧め
です。
　小さな頃に持っていた夢、学生の時に描いた夢、社会人になって感じた夢、
色々な夢をみてきたことでしょう。適った夢もあれば、適わなかった夢もあ
ると思います。でも夢見ることはそれだけで楽しいことですよね。あなたは
この作品を観て何を感じますか。