No.139 スライディング・ドア
「スライディング・ドア」’97年度作品
ピーター・ハウイット
ロンドンの広告代理店に勤めるヘレン(グウィネス・パルトロー)は、ち
ょっとしたことから会社をクビになる。寂しくエレベータに乗ったヘレンは、
彼女が落としたイヤリングを拾ってくれたジェームズ(ジョン・ハナー)の
冗談にも耳を傾けず、地下鉄へと向かった。
** もし、地下鉄に乗れたなら **
あと一歩というところで地下鉄のドアは閉まってしまった。しかたなくヘ
レンはタクシーで帰ろうとしたが、ひったくりに遭遇し、顔を負傷した。傷
の治療の為、病院へ拠ってから帰路についた。夫ジェリーは浮気の直後だっ
たが、何食わぬ顔でヘレンを慰め、バーへ自棄酒を飲みに誘った。
** もし、地下鉄に乗れなかったなら **
間一髪、地下鉄に乗れたヘレンの隣には先ほどのジェームズが偶然座って
いた。相変わらずしゃべり続けるジェームズをあしらい、家に着いたヘレン
は、浮気している夫ジェリーを発見した。家を飛び出したヘレンは、行きつ
けのバーで自棄酒を飲んだ。そこへ現われたのは、先ほどのジェームズであ
った。
「もし、あの時」と思う事が皆さんも何度か有ったと思います。この作品
は、実際には経験できない、「もし、あの時」という選択で、どちらの道を
歩んだかによって、その後の人生がどのように変わっていくかを見せてくれ
ます。
話は両方の道を交互に進めていくので、主人公ヘレンの髪型をショートと
ロングと変化をつけてくれる親切な脚本です(笑)。
主演のグウィネス・パルトローは、以前ご紹介した「エマ」でもお馴染み
です。ちょっと神経質そうな表情がよく似合う女優です。男優には、「フォ
ー・ウェディング」でゲイ役を演じていたジョン・ハナー。この人も今回の
役はよく似合っています。また、ヘレンの夫が浮気する相手は「氷の微笑」
に出ていたジーン・トリプルホーン。この作品でも悪女ぶりを発揮していま
す。
藤子・F・不二雄さんの作品に「未来の想い出」というのがあります。主
人公は人生を繰り返すことが出来、何度も同じ選択肢に直面し、その度に違
った道を歩むことになります。ここでも「もし、あの時」という題材から色々
な事を考えさせられます。
今回の作品のラストは、二通りの終わり方があります。どちらの道を選ん
だ方がヘレンは良かったのでしょう。この答えに正解はありません。一人一
人がどう考え、何を信じていくかによって違ってくると思います。また、選
択は毎日、あらゆるところでしていることですから、これらの何気ない選択
でも、後で考えると、実は大きな人生の分岐点になっていることもあります。
そういうことからも「一期一会」を大切にしたいと思います。
さて皆さんは、この作品を観て、どのように感じられますか?
笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆
感動度 :★★★
