No.151 グリーンフィンガー｜メンタルシネマクラブ

作品名

「グリーンフィンガー」’00年度作品

監督

ジョエル・ハーシュマン

出演

クライヴ・オーウェン

あらすじ

　イギリスはコッツウォルズ地方にあるエッジフィールド更生刑務所は、重
罪犯を収容しているにも関わらず、高い塀や金網といった防御が無く、あく
まで囚人を更生させることを目的としていた。
　ある日、この刑務所にコリン・ブリッグス（クライヴ・オーウェン）が移
送されてきた。彼は人生を諦め、荒んだ心で日々を生きていた。そんなコリ
ンはクリスマスプレゼントに、同室のファーガスからスミレの種をもらった。
植物にも感心を持たないコリンだったが、見事スミレは芽を出し、花を咲か
せた。
　それを見た刑務所所長は、コリン達の更生に植物を使うことを思い立ち、
彼らにガーデニングをすることを命令した。いやいや始めた作業だったが、
彼らの作り出す庭は、ガーデニングの第一人者の目にとまった。

お勧めポイント

　これは実話を元にした作品です。生きる希望を見失った人たちが、ちょっと
したきっかけで、自分の知らなかった才能に気付き、そこから人生の意味を見
つけ出す作品です。
　作品名にある「グリーンフィンガー」とは、庭師のことだそうです。しかも
天才的な庭師を表します。最初は興味が無かった主人公が、ひとたび興味を覚
えると、今まで誰も成し得なかった栽培方法を編み出したり、専門書を読み漁
ったりします。
　コリンは、その才能を育んでいきますが、その過程で、周りの人の温かい受
け入れが必要だったことも忘れてはなりません。ガーデニングの第一人者ジョ
ージナは殺人犯もいるというのに、自分の庭の手入れを彼らに任せます。しか
も自分の娘を、彼らの送迎に手伝わせるほど彼らを信頼します。こういった愛
情が無かったら、ここまで更生できなかったはずです。さらに彼女は英国で由
緒あるフラワーショウへも、彼らの出展を推薦します。
　実話であり、マジメなヒューマン映画ですが、ユーモラスなシーンもちりば
めてあり、楽しんで観られる作品です。
　植物は癒し効果もあり、植物に話し掛けると、反応を示すとも言われます。
皆さんもこの作品を鑑賞後、花を育ててみませんか？