作品名
「哀愁」’40年度作品
監督
マーヴィン・ルロイ
出演
- ヴィヴィアン・リー
- ロバート・テイラー
あらすじ
第一次世界大戦下のロンドンが舞台。空襲警報で避難した場所で一組の男
女が知り合った。男はイギリス将校のクローニン(ロバート・テイラー)。
女はバレリーナーのマイラ(ヴィヴィアン・リー)。ひと目惚れした二人は、
さっそくデートをし、次の日には結婚の約束までするほどだった。
しかしクローニンは、マイラに別れの言葉を告げることも出来ずに急遽戦
場へと向かってしまった。マイラは舞台に穴を空けたことから劇団を首にな
り、友人と共に、その日の食べ物にも困る生活を過すようになった。
戦地のクローニンと連絡がつき、彼の母親がマイラの元へやってきた。待
ち合わせの喫茶店でマイラは、クローニンの戦死記事を見つけて慌てた。そ
こへやってきたクローニンの母親もマイラの様子が変なのを不思議に思い、
機嫌を悪くして帰ってしまった。母親にクローニンの死亡を伝えなかったか
らだ。
その日から体調を崩したマイラだったが、友人が売春までして働いている
のをみて、自分も働き始めた。季節が代わり、いつものように駅で復員兵を
物色中に、クローニンが現れた。彼は生きていたのだった。
お勧めポイント
ラブロマンスの代表的な作品です。
出会ったばかりの二人が、次の日には結婚を約束するほど熱烈に恋をしま
す。戦争下という特殊事情と、二人の若さが為せる技です。
二人が初デートしたレストラン。「キャンドル・クラブ」という名前どお
りの粋な演出があります。こういう演出をしてくれるレストランは日本にも
あるのでしょうか。
マイラがクローニンに渡したお守り。どこにでもあるようなお守りですが、
それだけに印象に残ります。
死んだと思ったクローニンがまさか現れて、マイラの表情が変わっていく
様子をヴィヴィアン・リーが見事に演じています。また、ラストのロバート・
テイラーの「哀愁」漂う表情が作品名を裏付けています。
原名は「ウォーター・ルー橋」ですが、これは二人が初めて出会った場所
を意味します。日本で言えば「君の名は」(古くってすみません;笑)の数
寄屋橋、最近の作品では「マジソン郡の橋」という所でしょうか。
セピア色した作品は、今の私達には忘れてしまったような抒情詩が描かれ
ています。古き良き時代と言ってしまえばそれまでですが、秋の夜長、哀愁
漂うこの作品で楽しんでみませんか。
ポイント
笑える度 :★
ファイト度:☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆
感動度 :★★★★


