配信

No.206 戦場にかける橋

作品名

「戦場にかける橋」’57年度作品

監督

デヴィッド・リーン

出演

  • アレック・ギネス
  • ウィリアム・ホールデン
  • 早川雪州

あらすじ

 第二次世界大戦の最中、タイ国境に流れるクワイ河に日本軍は捕虜を使っ
て橋を架けようとしていた。捕虜である連合軍側の英軍仕官ニコルソン(ア
レック・ギネス)は、ジュネーブ協定に違反すると斎藤大佐(早川雪州)の
命令を拒否した。
 独房に閉じ込められながらもニコルソン大佐は首を縦に振ることはなか
った。日本人だけでは思うように建設が進まないことに業を煮やした斎藤は、
ニコルソン大佐に協力を懇願した。
 捕虜の待遇を改善することを条件にニコルソンは協力を約束した。英国紳
士としての誇りをもって、例え捕虜の立場でも立派な橋をかけることを決意
したのだった。
 日本軍の情報は、脱走したシャース(ウィリアム・ホールデン)から連合
軍に伝わり、橋を爆破する工作員が現地へ派遣された。
 橋が完成した当日、友人として並ぶ斎藤とニコルソンがいた。列車が通過
する直前、ニコルソンは橋の不審に気付いた。

お勧めポイント

 捕虜になっても人間としての誇りを失わず、自分の権利を主張続けるニコ
ルソンには感心させられます。さらに、自分の権利が認められるや、最高の
技術を駆使した橋を構築しようとする心意気には驚きを隠せません。その結
果、戦争中の敵味方という関係を超えて、信頼が生まれます。ラストでニコ
ルソン大佐が爆弾により倒れるシーンは、その仕草に、自分は何をしたのだ
ろうという疑問を図り知ることができます。その結末は偶然か、はたまた故
意か、それとも天命か、映画を見て感じてください。
 工作員の一人で、人を殺したことがない若者がいます。ジャングルをさ迷
っている最中に、敵に遭遇し殺されかけます。しかし引き金を引けずに躊躇
している処を仲間に助けられます。そんな男が自分の仲間たちが必死に戦う
姿をみて敵に飛び掛るシーンは涙が出てしまいます。
 出演している早川雪州さんは、この作品でゴールデン・グローブ賞助演男
優賞にノミネートされました。「ラスト・サムライ」の渡辺兼さんの46年
前です。どちらの作品でも「人間の誇りとは、戦争とは」を考えてしまいま
す。
 この作品が来週、お茶の間でも御覧頂けます。一度御覧になられた方も、
もう一度御覧ください。
 運動会でおなじみの「クワイ河マーチ」も聞くことができます。

ポイント

笑える度 :★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★
スッキリ度:☆☆☆
感動度  :★★★★