No.208 シェーン｜メンタルシネマクラブ

作品名

「シェーン」’53年度作品

監督

ジョージ・スティーブンス

出演

アラン・ラッド

あらすじ

　西部ワイオミングに住む開拓移民スターレット一家の所に、シェーン（ア
ラン・ラッド）と名乗るカウボーイがやってきた。人の良いスターレットは
快くシェーンを迎え入れるのだった。しかしスターレットの妻は、シェーン
にならず者としての影があるのを見逃さず、息子ジョーイを遠ざけようとし
た。
　開拓移民と牧畜業者の間で土地を巡る争いが発生した。それは開拓移民の
リーダであるスターレットも巻き込んだ一大騒動にまで進展した。さらに悪
い事に、形勢が不利とみた牧畜業者は殺し屋を雇って開拓移民たちを力で抑
えつけようとした。それに屈せず死を覚悟しながらも立ち向かおうとするス
ターレットを殴りつけ、シェーンは単身、殺し屋達が待つ酒場へ出向くのだ
った。

お勧めポイント

　西部劇の金字塔に刻まれた作品です。作品名すら聞いたことが無いという
人は、まずいないのではないでしょうか。
　西部劇といえば、バキューンとハデな撃ち合いがあるのが普通です。でも、
この映画ではほとんど銃を撃つシーンはありません。その代わりに開拓者た
ちが自分たちの理想郷を作るために一致団結して励ますシーンや時に諍い
を起し、素手で戦うシーンが登場します。よそ者であるシェーンはスターレ
ットを支援する一番の理解者になっても、よそ者としての立場を超えません。
　有名なラストシーンの撃ち合い。ジャック・バランス扮する殺し屋に対す
るアラン・ラッドの０．３秒の早撃ちは見事です。このシーンだけは西部劇
のスカットするアクションの見せ所になります。
　見事に決着を付けたシェーンですが、果して無事だったのでしょうか？去
っていくシェーンに呼び止める少年ジョーイの「シェーン・カムバック」と
いう声で終わるラストシーンは、シェーンの様子を注意して御覧下さい。
　この作品で使われている「遥かなる山の呼び声」は、これだけでもどこか
で聞いたことがあると思います。広大な荒野を彷彿させ、まぶしい太陽の下
で必死に生きる人々を連想させます。
　この機会に御覧ください。