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No.283 第5惑星

作品名

「第5惑星」’85年度作品

監督

ウォルフガング・ベーターゼン

出演

  • デニス・クエイド
  • ルイス・ゴセット・Jr

あらすじ

 21世紀後半、地球人はドラコ星人と惑星戦争に突入した。
 ある日、戦闘機のパイロットであるダビッジ(デニス・クエイド)らはド
ラコ星人と空中戦になり、敵味方ともダメージを受けて不時着した。そして
地球人はダビッジだけが生き残った。

 ドラコ星人の機体を発見したダビッジは、仲間の仇を討つため、ドラコ星
人の機体へと近づいた。ドラコ星人の生き残りも一人だけのようだった。不
意をつくつもりが不覚にも、ダビッジは捕虜になってしまった。

 ドラコ星人ジェリバ(ルイス・ゴセット・Jr)が保有する僅かな物資と
地球人ダビッジのサバイバルへの対応力が生き残るためには不可欠だった。

 こうして二人は敵味方ではあるが、生き続けるため、共に暮らし始めた。
協力し合うには、お互いの言葉・文化を理解することが必要だった。

お勧めポイント

 異性人の交流を描いたSFヒューマンドラマです。
 宇宙人が登場するSF映画なのですが、内容は感動的なヒューマンドラマ
です。

 敵味方同士が理解しあう作品として、「太平洋の地獄」という第2次世界
大戦を舞台にしたリー・マーヴィンさんと三船敏郎さんの作品がありました。
この舞台を太平洋から宇宙に変えると、このような作品になります。しかも
「第5惑星」は後半に、さらなる物語の展開があります。

 初めてドラコ星人を見たときはゾッとしました。映画でも「ヒキガエル」
とか「トカゲ野郎」という表現があり、独特の鳴き声が不気味に感じさせま
す。さらにドラコ星人役のルイス・ゴセット・Jrさんの面影が全くわから
ないほどのメーキャップがさらなる恐怖を誘います。

 それほど気持ち悪く感じたドラコ星人の姿も、物語が進むにつれてダビッ
ジが理解していくと同じく、親しみを感じるまでになりました。

 ドラコ星人の崇拝する神に対して、地球ではミッキーマウスという神がい
ることを教えてしまうダビッジのユーモアには脱帽です。

 物語の途中から胸打つシーンが増えてきて、ラストシーンは感動に涙さえ
出てくる異色のSF作品です。ちょっと残酷なシーンが余計なところもあり
ますが、全体には心打たれる作品に出来上がっています。

 秋の夜長はこの作品を見ながらゆったりと、人生を味わってみませんか。

ポイント

笑える度 :★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★
スッキリ度:☆☆
感動度  :★★★