No.299 村の写真集
「村の写真集」’03年度作品
三原 光尋
徳島県の花谷村は揺れていた。ダム建設に伴って村が湖底に沈もうとしていた。思
案の結果、花谷村の記録を残すため、村人達の写真を撮ることを決めた。
さっそく村で唯一の写真館である大橋研一(藤 竜也)がその任に抜擢された。と
ころが大橋は、東京で写真家として成功している息子の孝(海東 健)を助手につけ
ることを条件として要求した。
研一と孝は絶縁状態にあるのだが、村役場の担当者はしかたなく孝に連絡をとった。
孝は村では写真家として出世していることになっているが、実は写真家の助手をする
毎日で、明日の暮らしも心配する状態だった。
戻ってきた孝は、父親の研一とともに、村人たちの家を回り、それぞれの家族を写
真に収め始めた。
心温まるヒューマンドラマです。
大橋研一は村人の家を一軒ずつ歩いて周り、しかも日に1,2軒しか写真を撮りま
せん。それを不服に思う孝と常に意見の対立を起こします。そうなることは研一も分
かっていたはずなのに、なぜ孝を呼び戻したのか、その理由が判ってきた頃から、じ
わじわと心が温かくなってきます。見終わる頃には心全体が温かく感じます。
大橋研一役を演じる藤竜也さんは、アクション俳優というイメージがついてまわり
ました。でもこの役は、従来のイメージを一掃し、役柄どおりの藤竜也さんを見るこ
とができました。
共演の中で一際目についたのは、孝の妹役の宮地真緒さんと、役場担当者役の甲本
雅裕さんです。どちらも良い味を出されて主人公たちを引き立たせてくれます。
さて、この作品には美しい村落の風景が多数登場します。人々の優しげな顔も多数
見ることができます。ふるさとのある人は、ふるさとを思い出すと思います。また、
野原を駆けずり回った記憶も蘇ってきます。
日に日に温かくなってきました。今度の週末は大自然にとけ込んでみませんか?
笑える度 :★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆
感動度 :★★★★
