配信

No.302 Dear フランキー

作品名

「Dear フランキー」’04年度作品

監督

ショーナ・オーバック

出演

  • エミリー・モーティマー
  • ジャック・マケルホーン

あらすじ

 リジー(エミリー・モーティマー)は、引越しを繰り返していた。その理
由は暴力亭主から逃げるためだった。その暴力で一人息子のフランキー(ジ
ャック・マケルホーン)は、難聴になっていた。

 リジーが亭主から逃げたのは、フランキーがまだ物心のつかない頃だった
ので、フランキーは父親の顔を知らない。父親は船乗りで、世界中を旅して
いることになっていた。

 フランキーは父親と手紙のやりとりをしていた。実は父親の手紙は、母親
が書いてフランキーに渡しているのだった。

 ある日、事件が起こった。フランキーの父親が乗っているはずの船が、そ
の土地に立ち寄ることになったからだ。フランキーは父親が、会いに来ると
友人と賭けをしたのだ。

 いよいよどうすることもできなくなったリジーだが、親友のマリーが男を
連れてきて、彼に1日だけ父親役をするように頼んだ。

お勧めポイント

 純真な子供と、それを見守る大人たちを描いたヒューマンドラマです。

 1日だけの約束でやってきた男もリジーも、フランキーに怪しまれないか
と、びくびくします。男はプレゼントをフランキーに差し出します。それは
予定にない行動でした。事前に読んだ手紙から、フランキーの欲しがってい
るものをプレゼントしたので、フランキーは一気に父親だと信じます。

 物語の前半は、特にストーリーが流れていくだけでしたが、父親と出会っ
てからのストーリーは、絵画を見るように美しいです。それにBGMもシー
ンによく合っています。何よりもフランキーのはしゃぐ様子に、涙が伝って
きます。

 ぽろぽろと流れていた涙が、どっと噴出すのは、ラストシーンです。けな
げなフランキーは、自分の置かれている立場を十分に理解しているのに気づ
くからです。

 男は金になるからという理由だけでなく、本当の父親のように、フランキ
ーと接してくれます。「フランキーに一番必要なのは、生身の父親だ」という
セリフもよく分かります。フランキーはわずかな間に、父親から色んな事を
学びます。

 4月になりました。新しい生活を始めた方も多いと思います。この作品で、
出会いの喜びを実感しましょう。一期一会です。

ポイント

笑える度 :★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度  :★★★★