作品名
「いつかA列車(トレイン)に乗って」’03年度作品
監督
荒木とよひさ
出演
- 津川 雅彦
- 加藤 大治郎
あらすじ
いつものようにジャズBAR「A-TRAIN」に現れた梅田(津川 雅
彦)は、サックスを練習している丸山(加藤 大治郎)の新曲を聴いた。
梅田は以前から丸山の才能を高く評価していて、今日は著名な音楽家を密
かに呼び寄せていた。
梅田の登場を皮切りに、続々と常連が週末のひと時を楽しみにやってきた。
しかし、このBARにも不況の波が押し寄せていて、ジャズBARだけでは
経営していくのが苦しくなっていた。オーナーは手放すことも考えていた。
やってきたお客たちは、銀行員や元検事、しがないサラリーマン、あるい
はニューハーフなど、さまざまな人生を歩んできた人たちであった。そして
このBARで働く人々にも色々な人生模様があった。
どの人も日ごろの生活を忘れて、今から始まるジャズライブを楽しもうと
していた。
お勧めポイント
渋いという表現がぴったりのおしゃれな作品です。劇中で流れるジャズも
素敵ですし、セリフも落ち着いた大人の雰囲気で、ゆったりと見ることがで
きます。
たくさんのお客さん、従業員が登場しますが、その誰もが人生の荒波にど
っぷりと浸かっています。それぞれの人生をこの作品の中で、少しずつ垣間
見ることができます。でも一言で言ってしまえば、『みんながんばっている』
ということです。
この作品のタイトルは、ジャズをご存知ないかたでも、知っている人が多
いのではないでしょうか?「A列車に乗って」。この作品、あるいはこの店の
名前がどういう意味をもっているのかは、この作品内で説明してくれます。
わずか103分の作品で、これだけ多くの人を見事に描かれているのは、
すごいと思います。この作品は1955年の「たそがれ酒場」を現代風にア
レンジしたものです。主演の津川雅彦さんを初め、すごい俳優さんが勢ぞろ
いしています。若きサックス奏者を演じる加藤大治郎さんは、大岡越前で有
名な加藤剛さんです。そういえば、目の辺りがそっくりです。
さぁ、この週末はバーボンでも片手に、たばこをくねらしながら、この作
品をゆったりとご覧ください。この作品のテーマは、「人生は、忘れものをさ
がす旅」です。
ポイント
笑える度 :★★
ファイト度:☆☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度 :★★★★


