No.372 私は猫ストーカー｜メンタルシネマクラブ

作品名

「私は猫ストーカー」　’09年度作品

監督

鈴木　宅爾

出演

星野　真里
江口　のりこ

あらすじ

　ハル（星野　真里）は古本屋でバイトをしながら、イラストレーターとし
て成功することを夢見る少女だった。
　
　バイト先の店長や奥さん、同僚の真由子（江口　のりこ）との仲も良く幸
せな毎日を過ごしていた。
　
　そんなハルの休日は、ひたすら近所のネコを追いかけるものだった。
　ネコを見つけると、話しかけて近寄り、触って写真を撮る。さらには帰宅
後に今日歩いた場所を、得意のイラストでまとめる。
　
　ある日、古本屋の飼い猫であるチビトモが行方不明になった。帰ってこな
い日が続き、古本屋の夫婦仲も険悪になった。
　さらにハルには、店の常連客鈴木と、町で遭遇する機会が度々あった。そ
の度に鈴木は、難解な本を探していることをハルに告げるのであった。
　
　

お勧めポイント

　ネコ好きですか？いえいえ、ネコが好きでなくてもかまいません。この作品
はネコについて、色々と教えてくれます。
　例えば、ネコが喜ぶナデ方とか、日向ぼっこをしているネコに近づく手順な
ど、とてもユニークな、でも興味深いノウハウが満載です。
　しかも、主演の星野真里さんが、お手本やコーチをしてくれます。時にはネ
コ目線になっていたり、こんな風にネコには見えて、考えているのかと、微笑
ましく見てしまいました。
　
　笑ってしまうのが、ネコに近づくには、ヤクザの仁義の切り方を参考にすれ
ば良いと説明されたことでした。
　
　主人公のハルさん役の星野真里さんがとても自然な演技で、こんな少女は町
でよくすれ違うと思いました。でも私にはここまで、人目を気にせずにネコに
近づくことはできませんね（笑）。
　
　さてこの作品には、主人公の星野真里さん以外にも、豪華な役者さんが登場
します。古本屋夫婦の徳井優さんと坂井真紀さん、同僚で恋愛の話ばかりの江
口のりこさん、そして注目なのが、ハルさんが住んでいる家の大家さんとして
登場するおばあちゃんです。ハルさんがコロッケを食べて歩くシーンの直後で
す。
　大家さんが『宅急便が届いたよ』と呼び止めるシーンで、その声を注意して
聞いてください。眼を閉じて繰り返し聞くと、誰だか判って驚いてしまうこと
でしょう。ヒントは、『サザエさんの登場人物』です。このヒントで大『舟』
に乗ったつもりで、ご覧ください。（これは大ヒントです；笑）
　その後、もう１シーン登場されますよ。
　
　春が近づいてきました。天気の良い日は、散歩もしたくなります。でも、何
か目的がないと散歩もさびしいという方、ネコをストーカーするってのは、ど
うでしょうか？
　今回は、ミネラルウォーター片手の散歩が一番かと思います。