作品名
「くだらないロマンス」 ’10年度作品
監督
キム・ジョンフン
出演
- チェ・ガンヒ
- イ・ソンギュン
あらすじ
マンガ家のジョン・ベ(チェ・ガンヒ)は、またも出版社からダメ出しさ
れた。3年を掛けた自信作は、悲しいかなメモ代わりに使われていた。
そんなジョン・ベに吉報が届いた。マンガの国際コンクールがあり、優秀
賞は10万ドルと四か国で出版、その印税30%がもらえるというものだ。
さっそく着手しようとしたが、友人から今までの失敗の理由に、ストーリ
ーがよくないと指摘された。そこでストーリー作家をパートナーに募集した。
いろいろな人が応募した中、ハン・ダリム(イ・ソンギュン)と手を組む
ことにした。ハン・ダリムも売れない文書を書いていた。
コンクールの対象は成人向け作品であった。ところがハン・ダリムは男性
経験が乏しく、仕事で書く文章は、もっぱら雑誌の特集を参考にしていた。
でもそれを隠して見栄を張っていた。
時には親密に、時には怒鳴り合いながら、作品は完成に近づいていた。と
ころがあとわずかの所で、二人に大きな亀裂が入った。
コンクール応募作「キラーの本能」は完成するのか、優秀賞を受賞できる
のか?
お勧めポイント
韓国からのロマンスコメディ作品です。
韓国の売れない漫画家が主人公です。日本の売れない漫画家とあまり代わり
映えのない生活ぶりです。でも住んでいる家は豪華で、本当にこの人、売れて
ないの?と疑ってしまいます(笑)。
この作品のキーワードにもなりますが、主人公の亡き父親が画家だったこと
が影響するのでしょうか?
イ・ソンギュンさんは風間徹さんに似た男前です(例えが判らない人、ごめ
んなさい。最近なら瑛太さんでしょうか?;汗)。
そしてイ・ソンギュンさんは、ハムスタに似たクリクリした丸い瞳が愛らし
いです。
この作品で驚くところに、突如アニメーションやCGに変わるシーンです。
このアニメがなかなか良いのです。2.5次元で表現されるアニメとかシーンに
よって作風が変わります。ストーリーがどうのとかではありませんが、もう少
し見てみたいと思わせるアメリカン風のアニメです。
二人は恋に落ちます。が、そのきっかけはちょっとした誤解、いえ自意識過
剰からです(笑)。この辺りから、イ・ソンギュンさんの演技が光ってきます。
とぼけた感じのお色気を振りまくのですが、これが20年物の天然で、笑って
しまいます。
随所に笑えるシーンがあります。テーマが成人マンガですから、ちょっと下
ネタのところもあり、つっこみ所が満載です。
全編コメディかと思いきや、ラストが違います。二人が出会ってすぐから、
口ゲンカが絶えないのです。でも肝心なところはナイーブな二人です。こんな
風に、心にあることをすべて吐き出せる場が、実際にも必要なのでしょうね。
この場面、泣けます。そしてちょっと笑ってしまいます。ガラスの向こうに写
っている人たちをよく見てくださいね。拍手して歓声を上げている人がいれば、
怒鳴って暴れている人がいます。人生の縮図です。雨降って地固まるです。
この作品を観て、「ゲーテの恋」を思い出しました。どこか似たところがあ
る作品です。
この作品を観ながら飲むものは、スプリッツアが似合いそうです。さわやか
な喉越しに甘い味がします。
秋深し、隣は恋をする人ぞ。
恋の秋も十分に楽しんでくださいね。
ポイント
笑える度 :★★★★
ファイト度:☆☆☆
ほのぼの度:★★★
スッキリ度:☆☆
感動度 :★★


