作品名
「キツツキと雨」 ‘11年度作品
監督
沖田 修一
出演
- 役所 広司
- 小栗 旬
あらすじ
キコリをやっている岸 克彦(役所 広司)は、成り行きで映画撮影に協
力することになった。
映画にはまるで興味がなかったが、たまたまゾンビ役で出演することにな
り、それを聞いた仲間たちの反応に気を良くしたのだった。
現場で何もせずボーっとしている田辺幸一(小栗 旬)を、怒鳴りつけた
岸であった。それには訳があり、同じぐらいの息子がおり、その息子は働き
もせずに家に籠っていたからであった。
実は田辺は監督であった。だが、何に対しても自信がなく、周りの声に流
されていた。
田辺が監督で息子と同じ名前であったことを知った。しかも自分の仕事な
ら親方であるのを知った岸は、彼に協力を始めた。田辺も岸が自分の映画に
喜んで協力してくれることで、自信をつけ始めた。
お勧めポイント
自信をつけるには、ちょっとしたきっかけと、温かく見守ってくれる人が必
要ですね。
役所 広司さんの素朴なキコリが良いです。特に前半、映画について何も分
からず、それがいつのまにか仕事も法事もほったらかして映画に参加している
姿がほのぼのとしています。
一方、小栗 旬さんの気の弱い監督もよく似合っています。キコリの岸に怒
鳴られて右往左往する姿が良いです。一番笑えるのが温泉に岸と田辺が出くわ
すシーンです。2場面あります。どちらから、どのように接近していくのかが
雰囲気の違いが判って楽しいです。
撮っている作品がゾンビ作品ということで、村人もゾンビの顔でうろついて
いるのが笑えます。村おこしをやっているようです。それだけ村全体で協力す
る雰囲気が出来たということです。
監督が生き生きしてくると、スタッフもエキストラも明るく輝いてくるから
不思議なものです。監督の声も表情も、最初とはまるで違います。
がんばっている人には、お天道様も味方してくれるのですね。
この作品を劇場で観た時、凄いことがありました。私には貴重な経験です。
どうぞこの週末はこの作品を、徳用味付けのりでも食べながら、楽しんでく
ださい。
ポイント
笑える度 :★★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度 :★★★


