配信

No.527 ばしゃ馬さんとビッグマウス

作品名

「ばしゃ馬さんとビッグマウス」 ‘13年度作品

監督

吉田 恵輔

出演

  • 麻生 久美子
  • 安田 章大

あらすじ

 シナリオライターの馬淵みち代(麻生 久美子)は次々に脚本コンクール
に応募するが、一度も採用されなかった。採用されないばかりか一次審査さ
え通ったことがない。
 
 すでに34歳になったみち代は、今さらながらも友達を巻き込んでシナリオ
スクールに通うことにした。そうすれば業界人とも知り合う機会ができると
考えた。
 
 スクールで出会ったのが関西弁を喋る28歳の同級生、天童義美(安田 章
大)だった。まだ一作も書き上げていないのに口だけは大物で、スクールの
同級生たちが描いたシナリオを辛口に批評しまくった。
 
 その義美はみち代を気に入ったらしく、何かとみち代の気を惹こうとし
た。みち代の方は有名脚本家になることしか眼中になく、がむしゃらに努力
し続けた。まして口だけの男とは何かと反発し合った。
 
 

お勧めポイント

 夢は続けるのも諦めるのも大きな決断です
 
 シナリオライターを目指す若者たちの物語です。
 同じような性格より相反するぐらいの方が、理解し合えればお互いの良
さ、自分にはない長所に気づくのではないでしょうか。本作の主人公は何度
も挫折していますが、天童義美の超楽天主義に驚きます。
 一方の天童義美は相手の気持ちを考えずにヅケヅケと物を言います。でも
初めて書いたシナリオが落選し、その悲しみを何度も味わっているみち代を
尊敬します。
 みち代の元彼の話からすると、みち代も若い頃は天童義美と変わらない超
楽天家だったらしいです。苦節が彼女を変えていったのですね。
 
 “監督”が来るというのでコンパに参加するみち代ですが、やって来た
“監督”が笑えます。たしかに“監督”には違いないのですが(笑)
 
 知り合いの監督の舞台挨拶が笑えます。司会者からのツッコミは喧嘩を売
っているとしか思えないものです。そして主演女優の受け応えは(爆)
 
 『夢はあきらめなければ、いつか成功するかもしれない。諦めたらそれで
終わる』よくこの言葉を聞きます。そう思って続ける人も多いです。でも思
い切って諦めるのも勇気がいります。これだけで考えると諦めかもしれませ
んが、それによって開ける新しい道への序章かもしれません。
 何が失敗か成功だったかは、人生が終わる頃でないと判らないと思いま
す。
 この物語には夢を叶えられた人、叶えられなかった人、いろいろな人の悲
喜交々な話が登場します。
 
 始まってすぐに主人公の机が映し出されますが、そこにあるワンちゃんの
置物を私も持っています(笑)百均で買ったと思います(爆)
 
 どうぞこの週末はこの作品をゆっくりと味わってください。

ポイント

笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆
感動度  :★★