配信

No.558 バス停留所

作品名

「バス停留所」 ‘56年度作品

監督

ジョシュア・ローガン

出演

  • マリリン・モンロー
  • ドン・マレー
  • アーサー・オコンネル

あらすじ

 ボー・デッカー(ドン・マレー)はモンタナ育ちのカウボーイだ。21歳で
地元では名うてのロデオマンになっていた。いよいよフェニックスで開催さ
れるロデオ大会に出場することになった。
 
 さっそく育ての親と言えるヴァージル(アーサー・オコンネル)と共にモ
ンタナから長距離バスに乗ってフェニックスへと向かった。ボーは馬に関し
ては一流の腕前になっていたが、如何せん、モンタナの田舎者であった。
 
 大都会フェニックスでは見るものすべてが目新しかった。とりわけ若い女
性は見慣れていない。ヴァージルは自分に合った女性を探せと助言した。だ
がボーはまるで女性を判っていなかった。女性も荒馬同様に扱えば良いと思
っていた。
 
 ボーはフェニックスの酒場で一目惚れした歌手に出会った。彼女の名前は
チェリー(マリリン・モンロー)と言った。さっそく口説き始めたボーは、
件のように荒馬のごとくチェリーを扱ったものだから、チェリーにはストー
カーにしか思えなかった。あまりの強引さに町を逃げ出すことにしたチェリー
だったが、あと一歩の処でボーに捕まってしまい、強制的にモンタナ行きの
バスに押し込まれた。
 
 モンタナへは長距離の旅だ。大陸横断バスは途中のバス停留所で休息する。
 何とかボーから離れたいチェリーは助けを求めた。
 
 

お勧めポイント

 本心で話すこと、相手を思いやること
 
 マリリン・モンローさん主演のロマンス作品です。
 まずはマリリン・モンローさんの魅力が満載です。本作では田舎育ちの酒
場歌手を演じますが、酒場でのショーシーンはお世辞にも上手いといえませ
ん。それでもボーは一目惚れしてしまいます。セクシーなモンローを知って
いればこそ、このシーンは下手に演じていると確信できます。下手に演じる
のは上手く演じるより難しいと思います。
 
 物語の中核になるのはボーの人々との接し方です。女性だけに関わらず、
人付き合いは苦手です。空気がまるで判っていない言動を繰り返すものです
から、出会う人は誰一人としてボーを良く思いません。唯一、ボーを幼少か
ら知っているヴァージルだけが彼を庇います。最後の最後まで彼の味方です
が、時には彼を思って叱ってくれます。それさえも聞き入れないボーは救い
ようがない人です。
 
 そんなボーですが、彼をギャフンと言わせる出来事があったのがこの物語
で描かれていることです。ボーはフェニックスへ出かけて一生の宝物を手に
入れます。今後、彼の言動に傷つけられる人はいないでしょう。
 
 笑えるのが逃げ出したチェリーを捕まえるために得意の投げ縄を使います。
女性を荒馬にしか思っていないことを証明するシーンです。
 
 さて本作は、本格的演技女優を目指して特訓したマリリン・モンローさん
のハリウッド復帰作です。無骨な男とのやり取りやチェリーの男性観を語る
シーンにその成果を感じます。
 
 本作は来週7月24日(金)にBSで放映されます。
 どうぞこの機会にご覧下さい。

ポイント

笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆
感動度  :★★★