作品名
「殺人の疑惑」 ‘13年度作品
監督
グク・ドンスク
出演
- ソン・イェジン
- キム・ガプス
あらすじ
26歳のダウン(ソン・イェジン)は大学院を卒業する。家族は父親のスン
マン(キム・ガプス)だけだ。母親はずっと昔に死んだと聞かされた。
正義感の強いダウンは記者を目指して就職活動を開始した。だが思うよう
に就職は決まらず難航していた。一番の難問は面接だ。今日も友人相手に面
接の練習をした。面接で聞かれるのは世間を騒がしている話題がポイントに
なる。それは15年前に発生した少年誘拐殺人事件があと15日で時効になると
いう話題だ。
ちょうどその事件を取り上げた映画が上映されていた。ダウンは面接の参
考にと、その映画を観ることにした。その映画の最後には本物の犯人の肉声
が流されていた。ダウンはその声を聞いて愕然とした。
それは父親スンマンとしか思えない声だった。しかも父親がよく言う口癖
まで含まれていた。父親の声は世界の誰よりも自分が判る。
その日から父親に隠れてその事件の調査を始めた。犯人は父親スンマンな
のか?しかしダウンの知る父親は、お人好しで温厚な人でしかなかった。
お勧めポイント
もし家族に加害者と思える人がいたら
韓国の三大未解決事件の一つをモチーフにしたサスペンス・ミステリー作
品です。
もし家族に犯罪者かもしれない人がいたらどうするでしょうか?黙って知
らなかったふりを続けるのでしょうか?家族だけに、それは一生背負い続け
なければいけない傷になります。と言って家族を告白したら、それも悪夢に
悩まされることになります。
主人公はその疑惑を晴らすために一生懸命に調査します。恋人にも協力し
てもらいますが、真実を話せる訳はありません。でも恋人も徐々に主人公ダ
ウンが考えていることに気づき始めます。いずれにしても主人公が知りたい
のは事実です。自分が払しょくし切れない疑惑が真実かどうかです。
主演は「ラブストーリー」のソン・イェジンさんです。すっかり大人にな
ったなと思いましたが、本作でも愛くるしさは健在です。物語の前半はほの
ぼのとしていて、仲の良い親子を見せつけてくれます。
徐々に事実が明らかになっていきますが、ラストシーンはそれ以上にショ
ッキングです。終ってみれば、随所に意味深なセリフがあったと思い出され
ます。もう一度観た時の方がぞっとするセリフが随所にあります。
画面から受ける怖さよりも心の底から湧き上がってくる恐怖を感じる作品
です。
サスペンス・ミステリーですが、父親が主人公を思う気持ちには涙するシ
ーンもあります。本当に主人公のことを大切に思っているのです。それだけ
大切にしたい理由もありました。
秋だというのにまだまだ暑い日が続いています。暑さが続くこの週末に本
作をご覧ください。背中にぞくっと寒気がすると思います。
ポイント
笑える度 :★★
ファイト度:☆☆
ほのぼの度:★★
スッキリ度:☆☆
感動度 :★★★


