配信

No.588 ルビー・スパークス

作品名

「ルビー・スパークス」 ‘12年度作品

監督

ロビン・ネーションズ

出演

  • ポール・ダノ
  • ゾーイ・カザン

あらすじ

 カルヴィン(ポール・ダノ)は処女作が大ヒットした小説家だ。だが次回作のプレッシャーから極度のスランプどころかメンタルクリニックに通うほどの状態になってしまった。
 
 心を閉ざしたカルヴィンに、医者は書き易い文章から書いてみろと提案した。カルヴィンが書き易い文章は、彼の脳裏に現れる理想の女性のことだ。早速、理想の女性ルビー・スパークスについて書き始めたカルヴィンだったが、突如その女性が現実に現れた。
 
 驚き躊躇するカルヴィンを気づかないかのようにルビー(ゾーイ・カザン)から彼に話掛けてきた。すぐさま意気投合した二人だったがドリームはそれだけではなかった。
 
 カルヴィンが書く文章に従ってルビーは行動した。行動だけではなくすべての事柄はカルヴィンの文章に委ねられていた。つまりカルヴィンの思うがままにルビーを操ることが出来たのであった。
 
 ルビー自身は誰からも指示されているつもりはなく、自分の気持ちに従って行動しているのだ。それが他人の指示通りだとは少しも感じていなかった。

お勧めポイント

 理想の人が最高の人?
 
 皆さんはどう思われるでしょうか?
 理想の人だと信じて付き合い始めた恋人が、この人も運命の人ではなかったと自己嫌悪に陥ってしまう。自分が思っている理想の人とは違っていた。そう思ったことが一度や二度はありませんか?
 
 この物語の主人公も理想の女性を追い求めています。ところが目の間に理想の女性が現れたのに、何か違うと感じてしまいます。
 
 さらに自分が書く文章に従って彼女が行動するのですから、これ以上の理想の人がいるはずもありません。でも満足できないところが人間の罪深いところでしょうか。
 
 主人公は違和感を払しょくするために、酷い仕打ちを文章にしまいます。それでも彼女はそれに従って行動するのですが、ちょっと残酷にも思えます。この作品はスリラーなのかと感じたりもしました。でもその後の展開で、やっぱりヒューマンドラマだと思います。
 
 本作は「理想の異性が目の前に現れて、思いのままに支配することが出来たら、これ以上の至福はありませんよね?」という問いかけをしています。皆さんはどう思われますか?本作を鑑賞しながら考えてみてください。

ポイント

笑える度   ★★★
ファイト度  ☆☆
ほのぼの度  ★★★
スッキリ度  ☆☆☆
感動度    ★★★