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No.615 ケサリ21人の勇者たち

作品名

「ケサリ21人の勇者たち」 ‘19年度作品

監督

アヌラーグ・シン

出演

  • アクシャイ・クマール

あらすじ

 1897年、インド北部をアフガニスタンから奪回してシク王国が創設された。だがアフガニスタンのパシュトゥーン人は領地を奪回すべく幾度となく争いを仕掛けた。
 
 やがて英国がインドを植民地化するようになったが、パシュトゥーン人の侵攻を食い止めるのは容易ではなかった。そこでパシュトゥーン人に立ち向かえるだけの頑強な心を持つシク教徒と同盟を結び、パシュトゥーン人からの脅威を阻止することをした。
  
 イシャル・シン軍曹(アクシャイ・クマール)は正義感溢れる男であるが故、英国上司との折り合いは悪かった。とうとうサラガリ砦への転属を命じられた。サラガリ砦は3つの砦の真ん中にあり、もっとも安全な砦でシク教徒20名だけが配置されていた。つまりイシャル・シン軍曹は、主力部隊から外され、国を守る名誉を失ったことを意味した。
 
 ところが突如、サラガリ砦に1万にも及ぶ軍勢が押しかけてきた。以前シャル・シン軍曹は、処刑されようとしていたパシュトゥーン人女性を見過ごすことが出来ず、英国上司の命令を無視して助けたことがあった。それを恨みに思ったパシュトゥーン人がシャル・シン軍曹が指揮するサラガリ砦に、他の種族にも協力を求めて押し寄せてきたのであった。
 
 すでにサラガリ砦は包囲されており、他の砦からの援軍は不可能であった。英国司令官の命令ではなく、自らの意志でイシャル・シン軍曹以下21名と1人の料理長は戦うことを決意した。

お勧めポイント

 インドの史実に基づく作品です。南北戦争のアラモ砦にも匹敵する凄惨な戦いです。史実に基づくとありますが、細かい描写については脚色されているようです。CGやワイヤフレームを使ったシーンは大袈裟にも見えますが、本作ではその迫力に息を呑んで見守ってしまいます。
 
 また一番重要なシーンで突如流れる音楽は、シーンに有っていないようにも思えますが、しばらくすると、だんだん哀愁を誘う音楽に聞こえてきました。まるで子守唄を聞いているような。この子守唄が無ければ、とても残酷でしかないシーンです。
 
 シト教徒の名誉にターバンがあります。ターバンを自分の意志に反して脱ぐことは、これ以上ない不名誉であること。これがこの作品でも何度か取り上げられ、重要なシーンでも使われています。
 
 インド映画ですので、他の多くの作品と同様に、踊りや歌、ラブストーリが盛り込んであります。前半ののどかなシーンと後半の戦争シーン、いずれも見応えたがあります。韓国の「安市城グレート・バトル」も同じようなストーリーですが、悲惨さでは本作が群を抜いていると思います。
 
 主演のアクシャイ・クマールの出演作には、「ロボット2.0」や「パッドマン」があります。
 
 最後の最後まで見逃すことの出来ないシーンの連続です。
 どうぞ、この週末は154分にも及ぶ大作をご鑑賞ください。

ポイント

笑える度   ★★
ファイト度  ☆☆☆☆
ほのぼの度  ★★
スッキリ度  ☆☆
感動度    ★★★★★