配信

No.631 黄金の七人

作品名

「黄金の七人」 ‘65年度作品

監督

マルコ・ヴィカリオ

出演

  • フィリップ・ルロワ
  • ロッサナ・ポデスタ

あらすじ

 スイス銀行に眠る7トンの金塊の強盗計画が発生した。計画の首謀者は教授(フィリップ・ルロワ)と呼ばれる男だ。彼はアルファベットのAで始まる6人の仲間と一人の美女ジョルジャ(ロッサナ・ポデスタ)をメンバーとし、行動を開始した。
 
 作戦は大成功だ。金塊は真鍮と偽って運送会社のトラックで、メンバーは車に乗って、教授とジョルジャは寝台列車で、それぞれ国外脱出を敢行した。
 
 何もかも教授の計画どおりに進んでいるかに思えた。だがここで想定外のことが発生した。
 
 ジョルジャは、密かに金塊の横取りを銀行マンと企んでいた。さすがの教授も彼女に睡眠薬を打たれ、寝台列車で朝の目覚めを迎えた。
 
 しかし、これも教授の想定に入っていたようだ。ジョルジャに裏切られたことも記憶にないかのように、金塊のありかへ向かう教授だった。
 
 メンバーも教授が指示した集合場所へと向かっていたのだが。

お勧めポイント

 イタリア発のアクション作品です。
 イタリア映画と聞けば、芸術的な作品と思う人も多いでしょうが、この作品、全編を通じて心地よくゆったりと見れる作品です。1965年のモダンな音楽が随所で流れ、それをBGMにメンバーが金庫に近づき、粛々と計画を遂行していきます。
 
 教授は外部から彼らの状況を監視したり、時には自ら計画の一部を実行したりします。なぜ教授と呼ばれるのか?それは謎のままですが、頭脳明晰で完全犯罪を計画出来るのですから、その呼び名は相応しいと思われます。それだけでなく銃や車の運転なども一流ですから、いったい何者なんだと思ってしまいます。
 
 あらすじにも少し書きましたが、この物語には想定外、いや想定内の裏切りが多々登場します。でも騙した方も騙された方も、それは大したことではないかのように振る舞います。こんな雰囲気をどこかで見た気がすると思いましたが、『ルパン三世』のルパンと峰不二子の関係に似てます。本作は『ルパン三世』も参考にしたそうです。
 
 最近、この作品がリマスターされました。そのDVDではテレビ放映時の『水曜ロードショー版』『木曜洋画劇場版』で見る(聞く)ことも出来ます。吹替版はテレビ放送でカットされた部分はイタリア語のままになりますので、ご注意くださいね。
 
 私は何と言ってもジェーン・フォンダさん等の吹替を担当された小原乃梨子さんの『木曜洋画劇場版』が好きですね。この声質が『ルパン三世』の峰不二子を担当された二階堂有希子さんや増山江威子さんに引き継がれたように感じます。
 
 主人公の教授の吹替も矢島正明さん(水曜ロードショー版)など、名前をご存じない方でも声を聴いたら、「あ、カーク船長だ!」と聞いたことがある声だと思います。

ポイント

笑える度   ★★★
ファイト度  ☆☆☆☆
ほのぼの度  ★★★★
スッキリ度  ☆☆☆☆
感動度    ★