配信

No.638 猫の恩返し

作品名

「猫の恩返し」 ‘02年度作品

監督

森田 宏幸

出演

  • 池脇 千鶴
  • 袴田 吉彦

あらすじ

 高校生のハル(池脇 千鶴)は、道路を横切ろうとしてトラックに跳ねられかけている猫を助けた。猫は立ち上がってハルに礼を言った。さらに「今は急いでおります。お礼はまた改めて」と人間の言葉で言って去った。
 
 夢でも見たかと思ったハルだったが、その日の深夜、猫の王様一行がハルの家にやってきて感謝の言葉と目録を置いていった。これからハルにたくさんの幸福が訪れるとも言われた。
 
 翌朝、不思議な出来事が相次いだ。まず庭に猫じゃらしが一面に生えていた。ハルが家を出ると猫がたくさん追い掛けてきた。学校に着くとネズミが入ったプレゼントが多数置かれていた。
 
 放課後、ハルに話しかける猫がいた。どうやら今朝の一件は、すべてお礼だと判った。猫にしたら精一杯のプレゼントだったらしい。だが人間のハルには嬉しくないことを理解してくれた。それではと、助けた猫の王子様のお妃にという話になってしまった。
 
 無理やり猫国へ連れて行かれたハルは、いつのまにやら猫に変身していた。猫王はハルが猫国を気に入るように宴会を催した。その余興の一つにバロン男爵(袴田 吉彦)が現れた。
 
 バロン男爵はハルが困っていた時に、どこからか聞こえてきた声に導かれてたどり着いた事務所で会っていた。そしてハルの相談にのってくれていた。
 
 ハルとバロン男爵、その友人のブタ、間違えましたムタです(汗)と共に、猫国の脱出が始まった。

お勧めポイント

 ジブリのアニメ作品です。
 
 「猫の恩返し」という言葉から想像すると、「浦島太郎」のような展開かと思いましたが、大違いでした(笑)。猫王が独断と偏見でハルを困らせる展開です。
 
 でもハルにも知り得なかった展開も待っていて、ハルも「猫を助けて良かった」と感謝します。さらに猫国での出来事はハルを人間的にも成長させました。
 
 ハルは本当に親切な女性です。今回も自分がトラックにひかれる危険性があるにも顧みず猫を助けます。その優しさは今回だけでなく、以前にもあったことが物語が進むに連れて分かります。
 
 猫でも犬でも飼い主は何を考えているのか分かりますが、すべての動物に共通して分かり合える時があるのは本当に素晴らしいです。YoutubeやInstagramを見ると、それを裏付けるエピソードが数多く出てきて、本当にうれしくなります。
 
 「恩返し」を期待して助ける人はいないでしょうが、「情けは人のためならず」という言葉どおり、期待していなかった嬉しいことが訪れることも多々あります。ですから「このお礼は倍返し」とか言わずに出来ることをしていきたいと思います。
 
 エンドロールを見ると、役名がない人の中にも、今は有名な人をたくさん見つけられます。どの声がどの俳優か探してみるのも楽しいかなと思います。
 
 主題歌の「風になる」は透き通った歌声とナチュラルな歌詞を、目を閉じながら聴いてください。これだけでリラックスします。
 
 もしDVD等を借りてこられたら、同時上映だった「ギブリーズ episode2」も楽しめますよ。

ポイント

笑える度   ★★★
ファイト度  ☆☆☆
ほのぼの度  ★★★★
スッキリ度  ☆☆
感動度    ★★