配信

No.675 いのちの停車場

作品名

「いのちの停車場」 ‘21年度作品

監督

成島 出

出演

  • 吉永 小百合
  • 松坂 桃李
  • 広瀬 すず

あらすじ

 白石咲和子(吉永小百合)は、東京の大学病院の医師だった。ある日、大事故発生により多数の患者が運ばれてきた。その対応に追われている最中、事務員の野呂(松坂桃李)は医師免許を持たないが、やむを得ず医療行為をおこなってしまった。その責任を咲和子が一人とることにした。
 
 金沢の小さな診療所から咲和子に声が掛った。その咲和子を追いかえて野呂も金沢にやってきた。東京の病院を辞めて咲和子と共に働きたいと頼み込んだ。
 
 まほろぼ診療所には年老いた医院長と看護師の麻世(広瀬すず)がいた。診療所にはお世話をする患者は少なかったが、在宅診療でそれぞれの家を訪問するのは大変な労力が必要だった。
 
 どの患者にも様々な事情があって、患者の希望する生き方を進めて行くのは並大抵の苦労ではなかった。大病院の先生とはまったく違った苦労を咲和子は経験することになった。
 

お勧めポイント

 吉永小百合さん主演のヒューマンドラマです。
 
 町の小さな診療所と大病院の救命医では同じ医師という肩書ではあるが、やっていることには大きな違いがあります。
 
 経験と技術をもって治療を行う救命医と、患者一人一人に寄り添った治療を考える在宅医では、こんなにも違うものかと戸惑いを覚えてしまいます。
 
 本作は在宅医が中心なので、在宅医については詳しく知ることができます。みなさんも風邪などで近所の診療所に行かれたことがあると思います。
 
 『なみだ坂診療所』という漫画をご存じでしょうか?21年間雑誌に連載された全1020話の長編作品です。診療所ならではのエピソードの数々は涙無くして読めない作品です。
 
 本作には面白いシーンもあります。出演者のモノマネです。松坂桃李さんの”ビートたけし”、広瀬すずさんの”井上陽水”、石田ゆり子さんの”武田鉄矢”と他では観ることが出来ないものです。これだけでも本作を観て得したと思えます(笑)
 
 泣けるシーンは数多く、患者さんの数だけあります。皆さん、他人に気づかれることも少なく、人知れず苦労を抱えているのですね。
 
 本作は人生って何だろうか?と考えてしまう作品でもあります。せっかく命を授かって生かせてもらっているのだから、日々を大切に過ごしたいと思ってしまいます。最期はどのように過ごそうか?とも考えてしまいます。
 
 みなみらんぼうさんの弾き語りも久しぶりに聴きました。
 
 この週末は本作をじっくりとご鑑賞くださいね。

ポイント

笑える度   ★★
ファイト度  ☆☆☆
ほのぼの度  ★★★
スッキリ度  ☆☆☆
感動度    ★★★★