配信

No.681 サンドラの小さな家

作品名

「サンドラの小さな家」 ‘21年度作品

監督

フィリダ・ロイド

出演

  • クレア・ダン、ハリエット・ウォルター、コンリース・ヒル

あらすじ

 サンドラ(クレア・ダン)は、日常的にDVを繰り返す夫に耐えかねて、二人の娘と共に家を飛び出した。
 
 サンドラの支援者はサンドラたちを夫から引き離したが、市から提供された仮住まいのホテルは、彼女の生活圏からかけ離れていた。
 
 子供の通学や母親の代から清掃を請け負っているペギー(ハリエット・ウォルター)の家やレストランの給仕への通勤には、多くのガソリン代と時間が必要であった。
 
 ひょんなことから自分で家を建てることが可能だと知ったサンドラは、その方法を調べた。それを知ったペギーは、自宅の庭に家を建てることを許可した。
 
 素人のサンドラだけでは家を建てる許可が出ないと分かった。失意のサンドラは、たまたま知り合った建築の専門家エイド(コンリース・ヒル)にサポートを頼み込んだ。
 
 時間がないと断ったエイドだったが、同業者であるサンドラの夫一家を知っていて、最後はサンドラの必死な想いに力を貸すことを承諾した。
 
 だがサンドラの夫は、裁判に訴えてもサンドラと寄りを戻せるように行動を起こした。裁判に勝つためにはサンドラと夫のどちらが子供たちの親に相応しいかが重要であった。
 
 多くの課題を抱えながら家作りが開始された。

お勧めポイント

 アイルランド出身のクレア・ダンさんが描いた脚本を、自ら演じたヒューマンドラマです。
 
 自分が考えた物語だからこそ、主人公の想いが一番分かっているのは自分だと出演にも踏み切ったのだと思います。クレア・ダンさんが出演している作品は2022年現在、本作のみです。
 
 監督は「マンマ・ミーア」などが有名なフィルダ・ロイドさんです。本作でも「マンマ・ミーア」を思い出すような、軽快なBGMが随所で鳴り響きます。特にサンドラの建築を手伝ってくれる仲間への唄は、彼女自身を物語ったような歌詞で涙を誘います。
 
 仮住まいのホテルへ戻ったサンドラに、スタッフがロビーを通るのを拒否します。どうしてかな?とそのシーンだけでは分からないのですが、その直後のシーンで理由が分かりました。日本でも見たことがある、あのデザインの袋です。
 
 多くの人が無償でサンドラを助けてくれます。サンドラはいつも必死にお願いをしますが、決して無理強いするものではありません。言動では伝わらないものを感じ取った人が協力してくれたのでしょう。
 
 サンドラの現状を感じ取って協力してくれる人、感じ取れずにサンドラを邪険にする人、出来ればわたしは感じ取れることが多い人になりたいですね。
 
 サンドラの夫は以前はDVをするような人ではなく、サンドラも心から愛していた頃があったのが、物語の進行から知ることができます。でも今は全然違う人になってしまったようです。
 
 裁判のシーンは、自分らしくあることが重要だと教えてくれました。
 
 この物語はどのように進むのでしょうか?結末はご自分でご覧ください。
 ラストがまた良いんですよね。
 

ポイント

笑える度   ★★★
ファイト度  ☆☆☆☆
ほのぼの度  ★★★
スッキリ度  ☆☆☆☆
感動度    ★★★