作品名
「天地創造」 ‘66年度作品
監督
ジョン・ヒューストン
出演
- マイケル・パークス、ジョン・ヒューストン
あらすじ
神は天地創造を行い、アダム(マイケル・パークス)を創生した。
さらにアダムの一部からエヴァを創生したが、アダムとエヴァは禁断の果実を食べたことでエデンの園を追い出された。その代わりに知恵を授かった。
知恵を授かった人間は地上に繁栄した。だが悪も蔓延るようになったことを嘆いた神は、世界を再創造することにした。
神はノア(ジョン・ヒューストン)に箱船を作るように告げ、全ての生き物を一対ずつその箱船に乗せるように言い渡した。
人々はノア一家の行動を嘲笑したが、ノアは神の言葉を信じて箱船を製作した。箱船の完成を待っていたかのように、豪雨が降り続き、地上から陸は消え伏せたかに見えた。ノア一家以外の人間や箱船に乗らなかった動物は死に絶えたようだ。
お勧めポイント
旧約聖書の主なエピソードを映像化したスペクタル巨編の物語です。
旧約聖書を読んだことがない人でも、上記の『ノアの箱船』などいくつかのエピソードは御存じかと思います。
改めてじっくりと本作を観ると、人間は何と愚かな生き物なのか、考えさせられるエピソードの連続です。それぞれのエピソードが次のエピソードへ続く布石になっています。
まず登場するアダムとエヴァの人類創生のエピソード。ここで男と女の関係が単純ではありますが、でも意味深く、それが現代まで続く男女の違いだと興味深く観ました。
『バベルの塔』の人間が神へ挑戦とばかり天高く空まで続く塔を建設するエピソードでは、怒った神が人々の言葉を一瞬にして違う言語にしてしまいます。意思疎通が突然出来なくなった人間は、互いを不審に思い、争いを始めてしまいます。現代でも生まれ育った国によって言語や習慣が違うことで、争いを起こす根源がここに登場します。
ほかにも多くのエピソード、そしてアメリカ、イタリアの有名俳優が多数出演されています。175分にも及ぶ巨編です。観終わった頃には多くの事を考えさせられていると思います。
私はBlu-Rayで観ましたので、全編鮮やかな映像でした。昔の作品は映像が見づらくなっている作品も増えてますが、その幾つかはリマスターされて鮮やかに蘇っています。
昔ご覧になられた人も、まだご覧になったことがない人も、名作と呼ばれる昔の作品を鮮やかな映像でご覧になられてください。きっと名作と呼ばれる所以を知り、その物語を堪能することが出来ると思います。
ポイント
笑える度 ★★
ファイト度 ☆☆☆
ほのぼの度 ★★
スッキリ度 ☆☆☆☆
感動度 ★★★★


