作品名
「ブリット」 ‘68年度作品
監督
ピーター・イエーツ
出演
- スティーヴ・マックィーン、ジャクリーン・ビセット、ロバート・ヴォーン
あらすじ
司法取引で一人のギャングが公聴会に証人として立つことになった。ウォルター・チャーマース上院議員(ロバート・ヴォーン)は、シンジケートを壊滅するためにはこの証人がキーマンだと、敏腕刑事と噂を聞いたブリット刑事(スティーヴ・マックィーン)に彼の保護を依頼した。
仲間の刑事たちと交代で、ホテルの一室に留まる証人の警護が始まった。ブリットはキャシー(ジャクリーン・ビセット)と食事を楽しんだ夜、警護をしている刑事から電話が入った。チャーマース議員が夜中に面会に来たらしい。
ブリットは自分が到着するまで議員をロビーで待たせるように指示したが、議員の訪問は嘘だった。ブリットが到着するまでに証人は暗殺され、仲間の刑事も重傷を負ってしまった。
自分のミスを挽回するため、ブリットは証人が生きているように見せかけ、もう一度殺し屋を呼び寄せる芝居を考えた。
敵を欺くためには、まず味方から。
ブリットはチャーマース議員にも証人が死んだことを隠した。だがブリットの言動を不信に思った議員は、ブリットに付きまとうようになった。
お勧めポイント
スティーヴ・マックィーン主演のアクション作品です。
スティーヴ・マックィーンさんと言えば、スタントマンなしで自らアクションシーンを撮影されました。特にバイクや車によるアクションシーンは有名で、本作のサンフランシスコの坂道をムスタングで駆け回るカーチェイスは伝説になっています。
今ならVFXで間一髪のシーンが作れますが、実際にカーチェイスをするのですから、観客以上に役者さんの方がその恐怖を感じています。取り直しも難しいですから、何台ものカメラでの撮影にもなります。
この作品では空港で飛行機の下を潜り抜けるシーンも圧巻です。『大脱走』のバイクで柵を飛び越えるシーン共々、スティーヴ・マックィーンさんはすごいの一言です。
この作品を観て感じたもう一つは、当時のIT技術です。証人の情報を得るにもTeleCopyなるFAXの前身しかなかったという所です。手軽に個人や会社が利用できるFAXではなかったのです。さらに携帯電話もない時代ですから、ブリットが彼女と食事を楽しむ時も、レストランの電話番号を同僚に伝えて、レストランにも同僚からの電話を自分に取り次ぐように伝えてました。仲間との連絡も本当に面倒ですね。
撮影方法、並びに時代背景を整理してから本作をご覧になると、今とは全然違うことが実感できると思います。鑑賞の楽しみも倍増すると思います。
一方、キャシーが殺人現場を目撃してしまい、彼の仕事に対して不満を爆発するシーンがあります。彼氏を心配する彼女の姿は昔も今も変わらないのかな、と思います。寂しそうにただ聞いているだけのブリット刑事を見て、ちょっと悲しくなりました。
ジャクリーン・ビセットさんは大刮目です!
ポイント
笑える度 ★
ファイト度 ☆☆☆☆☆
ほのぼの度 ★
スッキリ度 ☆☆☆☆
感動度 ★★★


