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No.699 日本一のゴマすり男

作品名

「日本一のゴマすり男」 ‘65年度作品

監督

古沢 憲吾

出演

  • 植木 等
  • 浜 美枝

あらすじ

 中 等(植木 等)は、万年係長で定年退職した父親から「ゴマをすらなければ出世はできない」と言い聞かされていた。
 
 だが等は、「これからは実力の時代!」と、そんな忠告に聞く耳を持たなかった。後藤又自動車へも実力で入社したと自我自尊していたが、いざ入社してみると、自分のやることは何一つ認められなかった。
 
 トップセールスを誇る眉子(浜 美枝)からもダメ出しされた等だった。ようやく父親が言っていたことを悟った等は、眉子を巧みに仲間に引き入れ、係長へのゴマすりから開始した。
 
 そこから芋釣る式に課長、部長と乗り換えながら、重役に可愛がられるまでに知名度を高めた。さらに重役夫人にも気に入られ、とうとう社長令嬢にまでコネクションは広がった。
 
 社長令嬢には大ぼら吹きがバレてしまったが、それでもめげない等は会社の命運を掛けた交渉役に任命されてアメリカへと旅立った。

お勧めポイント

 60年代から70年代に掛けて大ヒットした植木等さんの「日本一シリーズ」の一作です。「サラリーマンって気楽な商売!」というセリフが有名です。
 
 この当時の日本の風情が良く分かるシリーズです。特に本作はタイトル通りに次々とゴマをすりながら出世していく様には、踏み台にされていく上司たちが可愛そうになってしまいます。
 
 さらにダメージを受けても、5分もしたらポジティブ思考に切り替える主人公は痛快としか見えません。
 
 正に「ポジティブ野郎」「世渡り上手の罰当たり者」という言葉がぴったりの主人公です。
 
 さすがにここまでの人物は現存しないでしょうが、映画だと本当に楽しく笑ってしまいます。また自分も「ポジティブ野郎」になってしまうこと確実です。
 
 コツはとにかく笑っていること、映画だとさらにダンスミュージックまで繰り広げられますから、だんだんそのテンポに乗せられてしまいます。
 
 春が近づいてきました。新しい生活を始める方も多いと思います。新生活への緊張と新しい環境での摩擦に凹んでしまうことも多いでしょうが、その前に本作など(「日本一シリーズ」はたくさんありますよ)をご覧になられて、この精神をご自分にも叩き込んで置かれたらどうでしょうか?
 
 この週末は本作で元気を蓄えましょう
 

ポイント

笑える度   ★★★★★
ファイト度  ☆☆☆☆☆
ほのぼの度  ★★★★★
スッキリ度  ☆☆☆☆
感動度    ★