作品名

「君の顔では泣けない」 ‘25年度作品

監督

坂下 雄一郎

出演

  • 芳根 京子
  • 高橋 海人

あらすじ

 高校1年の坂平陸(高橋海人)と水村まなみ(芳根京子)は、偶然一緒にプールに落ちてしまった。翌朝、それぞれの心が入れ替わっていた。

 二人はいつまでこの状況が続くのかも分からないし、打ち明けようにも誰にも信じてもらえないだろう。

 仕方なくそれぞれが生活をしながら元に戻るのを願った。いつでも戻って困らないように、それぞれの出来事を書き留めて情報共有することにした。

 高校卒業の時が来たが、二人は入れ替わったままだ。卒業記念にもらった万年筆を交換し、元に戻れた時に、また交換し合うことにした。まなみも陸も東京の大学へ行くことになった。交換ノートの代わりに携帯で文章や画像を送り合うことにした。

 二人は30歳を迎える年になった。相変わらず心が入れ替わったままだった。
 懐かしい喫茶店に呼び出されたまなみに、”元に戻れる方法が分かったかもしれない”と、陸が告げた。

お勧めポイント

 入れ替わり物語を作品化したものは多数あります。特に本作のように「異性の入れ替わり」を取り上げたものは、その中の王道と言えます。『転校生』や『君の名』などがあります。高校生を主人公にしたものは青春ファンタジーが多いですが、本作はヒューマンドラマになっています。

 本作の一番の特徴は、入れ替わり期間の長さです。高校1年から始まり30歳になった時、その糸口が見つかります。多くの経験を過ごした人生を、もう一つの人生と入れ替わって良いのだろうか?という”自分とは何か”を考えさせられます。

 恋人、就職、結婚、妊娠、と学生時代では考えられなかった人生のイベントを、次々と経験していきます。最初は自分の人生ではないからとの自制心のようなものがあったのが、その人生を楽しむようになってから、元へ戻る決断を迫られることになります。

 あなたがこの物語の主人公なら、どうしますか?
 男性の方は芳根京子さん役で、女性の方は高橋海人さん役に、なりきってご覧になるのも一つの鑑賞方法かなと思います。

 自分とは違う性別、言葉(声色を含めて)やしぐさを演じきれるのは、さすがだと感動しました。本人だけでなく、もう一人の心情まで重ねて、感情移入してしまいます。

 さて、二人は元の自分に戻ろうとするのでしょうか?物語の前半、見逃すようなシーンに秘められた大切な意味を後半で涙してしまいます。

 新しい生活を始める方も多いと思います。どうぞ楽しんでくださいね。

ポイント

笑える度   ★★★
ファイト度  ☆☆☆
ほのぼの度  ★★★★
スッキリ度  ☆☆
感動度    ★★★★