作品名

「野のユリ」 ‘63年度作品

監督

ラルフ・ネルソン

出演

  • シドニー・ポワチエ
  • リリア・スカラ

あらすじ

 気楽な旅を続けるホーマー(シドニー・ポワチエ)は、車のラジエターの水が無くなったので、田舎道の道路際に見える農家に立ち寄った。

 彼を迎えたのは、マリア(リリア・スカラ)と5人の修道女だった。マリアは修理して欲しいところがあるとホーマーに頼んだ。ホーマーは面倒に巻き込まれたくないから、水をもらうと直ぐに立ち去ろうとした。

 でも女性だけでは出来ないこともあるだろうという親切心と小遣い稼ぎにと、修理を引き受けることにした。雨漏り修理だった。建築のしごとをしてきたホーマーにとっては簡単なことだ。仕事を終えて引き上げようとするホーマーは、食事も用意したと引き止める彼女たちを受け入れることにした。

 修理費の請求をしたホーマーに、マリアはまだお願いしたいことがあると言い出した。それは教会を建てて欲しいということだ。そこまで巻き込まれたくないし、おまけに費用も払ってもらえそうにない。

 ホーマーはどうしたものかと考えあぐねていたが、マリアは神がホーマーを差し向けたとしか思っておらず、次々と彼女たちの生活にホーマーを巻き込んでいった。

お勧めポイント

 シドニー・ポワチエさん主演のヒューマンドラマです。アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、ベルリン国際映画賞などを受賞した名作です。

 始まってすぐに聞こえてくるのが「エーメン」です。どこかで聞いたことがある名曲です。私は「A面」、シングルレコードのA面(メイン曲)を連想しましたが全然違いました。これは「アーメン(Amen)」を英語発音した言い方だと、物語中でも語られています。この作品の原題も「Amen」だと知りました。

 なんでもお祈りすれば叶えてくれると思っているマリアに、世の中はそんなに甘くないよと教えてくれるのが前半です。でもあなたもホーマーになって彼女たちや置かれている環境をみると、ちょっと手助けしてやろうかという気持ちになります。その行為への感謝に、思わず「ありがとう」と言ってしまうものです。

 ”助けは人のためにあらず”という諺どおり、達成感は他では得がたいものです。物語のラストでも「Amen」がみんなで歌われます。その時、その歌詞が、物語前半で聞いた時とは明らかに違って感じます。どの言葉も、この時を表していたのだと涙します。

 笑えるシーンに、ホーマーが聖書の言葉を引用してマリアに金銭を要求しますが、マリアも負けずと聖書の言葉を引用して返します。”釈迦に説法”とはこのことですね。

 音楽はジェリー・ゴールドスミスです。「パピヨン」など数々の曲を手掛けられています。特に私の一番好きな「ルディ」もこの人の作曲です。いずれの曲もいつでも何歳になっても、心を温かくしてくれる名曲です。

 晴れた日曜日の朝にこの物語をご覧になると、一日和やかな気分で過ごせる作品です。まだ観たいことがないという方は、ぜひご覧ください。

ポイント

笑える度   ★★★
ファイト度  ☆☆☆☆☆
ほのぼの度  ★★★★★
スッキリ度  ☆☆☆☆☆
感動度    ★★★★