配信

No.535 全然大丈夫

作品名

「全然大丈夫」 ‘07年度作品

監督

藤田 容介

出演

  • 荒川 良々
  • 木村 佳乃
  • 岡田 義徳

あらすじ

 照男(荒川 良々)はきままな植木職人だ。人を怖がらせるのが大好き
で、度が過ぎる悪戯は模範的なKYだった。
 
 久信(岡田 義徳)は清掃会社に勤めている。誰にでも優しく接する久信
に周囲の評価は高かった。でも気の遣い過ぎだと言う人もいた。
 
 画家志望のあかり(木村 佳乃)は、絵は上手いが手先は不器用だ。それ
以上に生き方も不器用だった。
 
 あかりがバイトの面接に訪れたのは久信の清掃会社だった。しかし不器用
さから失敗を繰り返し、すぐに辞めてしまった。
 
 あかりのことが気になる久信は、照男の実家がやっている古本屋にあかり
を紹介した。照男は一目であかりを気に入った。でもあかりは常連客を好き
になったようだ。
 
 

お勧めポイント

 ほのぼのとゆっくり流れるユーモラスな時間
 
 クスっと笑ったり、あっと小さく驚いたり、ウヮーと声が出てしまった
り、息つく暇がありません。さらにアハハと大笑いしました。
 
 対称的な人々のようで、どこか似た処がある人々です。生き方が不器用な
のです。色々な登場人物がいますから、少なくとも一人は共感する人がいる
と思います。全員に共感するかもしれません。
 
 たどたどしく話していた“あかり”が、あるシーンから普通に話すように
なります。まるでモノトーンがフルカラー画面になったように思えるほど、
一気に華やぎます。他の登場人物も冒頭には見られなかった人間臭さを感じ
るようになります。
 
 木村佳乃さんが不器用な人を演じますが、これがなかなかの見ものです。
不器用を通り越して鈍クサいと言えるものです。今後、ティッシュ箱を開け
る度にプレッシャーを感じるかもしれません(笑)
 
 『どういう生き方であれ、本人が楽しめれば、それで良い』というような
セリフがあります。その後のシーンを観て同感しました。
 
 余韻のあるラストで、エンドロールに流れるギターの音色が心地良いで
す。ポカポカと温まった心に最高のデザートです。
 
 寒い日はこの作品で心を温めてくださいね。

ポイント

笑える度 :★★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度  :★