作品名
「スタンリーのお弁当箱」 ‘11年度作品
監督
アモール・ゲプテ
出演
- パルソー
あらすじ
スタンリー（パルソー）はインドに住む小学生だ。明るい性格でクラスの
人気者だ。
英語教師のロージーもユーモア溢れるスタンリーが大好きな一人だった。
でも教師の中にはスタンリーを目の敵にする者もいた。国語教師のヴァルマ
ーは、いつも空腹で誰かの弁当を漁っていた。そんな人だからお弁当を持っ
てこないスタンリーを非難していた。
スタンリーは訳があって弁当を持ってくることが出来なかった。水を飲ん
だり、弁当を買ってくるなどと嘘をついたりして、空腹に耐えていた。
そんなスタンリーに同級生が食べ物を分けてくれるようになった。同じく
金持ちの子供が持ってくる弁当に目を付けたのはヴァルマー先生だった。こ
の先生も弁当時間になるとどこからか現れて、弁当を漁るようになった。そ
れが嫌なスタンリーたちは、ヴァルマー先生から隠れてお弁当を食べるよう
になった。
自分が避けられているのに気付いたヴァルマー先生はスタンリーに、「弁当
を持ってこないものは学校に来る資格はない」と怒鳴りつけた。
その翌日からスタンリーの姿は学校から消えた。
お勧めポイント
インド映画だからって、ダンスと音楽とは限らない
お国事情を知らないとピンとこないことも多くなってきました。
本作の主人公スタンリーは事情があって学校に弁当を持ってくることが出
来ません。貧しい家庭なのか、それとも母親に事情があって弁当を作っても
らえないのか、いずれにしてもただ一人弁当を持たずに学校に来ます。
どんな事情があるのか物語の後半まで判りません。でもスタンリーの家庭
環境が判った時、それは私の想像を超えていました。そんな事情がありなが
ら、その後のシーンでも明るく振る舞うスタンリーには涙が出てきます。
その事情が分かってから今までのシーンを振り返ると、スタンリーの信じ
られないほどの優しさに、さらに涙があふれます。友人の携帯を借りて家に
電話するシーンも子役だからと思っていたら、監督の演出だったと気づかさ
れました。
さらにもう一度観ると、全編でスタンリーの優しさが目につきます。
数人の先生が登場しますが、同じ出来事でも先生によって対応が違うのは
興味を惹きました。子供たちは二人並んで一つの机を使うのですが、お互い
の腕がぶつかってすぐにケンカになります。それを先生方がどのように対応
するのか、注意してご覧ください。とても参考になりました。
よく分からないのがヴァルマー先生です。大人で、しかも教師でありなが
ら、ここまで執拗に他人のお弁当を強請るのでしょうか？
エンドロールで出演者の名前がテロップされるのですが、これがスゴイで
す。エンドロールにこの技術は初めて観ました。こちらもお見逃しないよう
に注意してください。
かわいい子供たち、個性溢れる先生方、ハートフルな物語をぜひご覧くだ
さい。
この作品を観た後は、おそらくカレーが食べたくなると思います（笑）
ポイント
笑える度 ：★★★★
ファイト度：☆☆☆☆☆
ほのぼの度：★★★★★
スッキリ度：☆☆☆☆
感動度 ：★★★
