配信

No.516 いつでも夢を

作品名

「いつでも夢を」  ‘63年度作品

監督

野村 孝

出演

  • 橋 幸夫
  • 吉永 小百合
  • 浜田 光夫

あらすじ

 職工の勝ちゃん(浜田 光夫)は、昼は働き、夜は定時制高校で勉強して
いた。卒業後は一流企業で働くことを夢見て忙しい日々を過ごしていた。
 
 その工場には健診で近くの町医者が定期的にやって来た。その医者の娘も
准看として付き添ってきた。その娘はピカちゃんこそ三原ひかる(吉永 小
百合)と言い、職工たちのアイドルだった。そして勝ちゃんにとっては定時
制高校の同級生でもあった。
 
 工場への部品運搬をやっているのが岩下(橋 幸夫)だ。転社早々に三原
親子を轢きそうになった。それが縁でピカちゃんとも話すようになった。
 
 勝ちゃんも岩下も三原ひかるに魅かれている。ライバルではあるがデモク
ラシーに従って正々堂々と競っていた。
 
 勝ちゃんの就職活動が始まった。一流企業で唯一、定時制高校へも求人募
集する「東洋物産KK」に勝ちゃんは迷わず応募した。勝ちゃんの成績なら
採用される可能性は極めて高い。ピカちゃんや岩下、担任も含めてみんな勝
ちゃんの採用を期待していた。
 
 

お勧めポイント

 希望を叶える第一歩は夢をもつこと
 
 同名の歌謡曲は誰もが聞いたことがあると思います。橋幸夫さんと吉永小
百合さんのデュエット曲です。カラオケで歌う人もよくいました。この歌を
聞くだけで元気が湧き上がってきます。
 
 作品は下町で暮らす人々の貧しいけれど一生懸命な姿を描いています。こ
の作品で一番取り上げられているのが定時制高校です。定時制だというだけ
で就職の差別を受けてしまいます。
 私が通った高校にも定時制がありました。夕方までいると登校されてくる
のですが、みんな自分より大人だなと思ったのを覚えています。本作でも社
会を知っている強みを活かして受けるように担任は言います。でも「東洋物
産KK」は社会に染まっていない新入社員を優先します。それなら最初から
募集をしなければ良いのにと登場人物同様に怒りを覚えました。
 
 吉永小百合さんが若いです。劇中では19歳の誕生日を迎えますが、ふっく
らとした顔立ちは少女の面影が全開です。この笑顔を見ても元気が出ます。
ピカちゃんが語る堕ち込んだ時に思い出す話もジーンときます。
 
 さらに就職活動に効くおまじないも参考になります。この方法はどこかで
聞いたことがあります。役に立つかどうかは自分で試してみてください
(笑)
 
 橋幸夫さんが出ていますから何曲か歌うシーンが出ます。浜田光夫さんや
吉永小百合さんも歌います。聞いたことがある曲が多いので、これだけでも
元気になります。
 
 1960年代の東京の景色は今では信じられないものです。走る車一つを見て
も懐かしさを感じます。それ以上に人々の純粋な生き方に忘れた何かを思い
出します。
 
 この週末はどうぞこの作品を楽しんでください。一緒に歌うのもアリで
す。

ポイント

笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度  :★★★