作品名
「種まく旅人」 ‘11年度作品
監督
塩屋 俊
出演
- 陣内 孝則
- 田中 麗奈
あらすじ
森川みのり(田中 麗奈)はデザイナーだった。ところが会社で大規模な
リストラがあり、それに反発して退社してしまった。
当面することがないみのりは、お祖父ちゃんの所に行くことになった。ち
ょうどその日、お祖父ちゃんは倒れて入院してしまった。
お祖父ちゃんは、お茶の栽培をしていた。しかも有機栽培という手間暇の
掛る手法を取り入れていた。そのために必要な融資は役所から借りていた。
お祖父ちゃんが入院をしたのを聞いて、融資の返済が滞るのを心配した役
所から毎日のように返済を迫られた。みのりは自分が栽培する決意をした。
みのりは、畑仕事は皆目であり、ましてや手の掛る有機栽培など出来るは
ずもない。途方に暮れていると、お祖父ちゃんの知り合いで、お茶の栽培に
詳しい大宮金次郎(陣内 孝則)がアドバイスしてくれることになった。
さらに役所の担当者も、最初は返済のために顔を出していたが、前向きに
作業をするみのりを見て、自分の仕事は何だったかを思い出していきます。
お勧めポイント
何もできないOLだって、やる気があれば、新しい生き方を見つけられる。
そのためには情熱をもった仲間が必要です。
今、あちらこちらで有機栽培が話題になっています。消費者からは身体に易
しく評価が高いですが、生産者からは手間暇が掛かるので難色を示されます。
また、自家だけがやろうとしても近所の畑に迷惑が掛かる危険性があるのも悩
みの種です。この辺りの状況も、この物語でちらっと描かれています。
主人公のみのりは、虫を見ただけで大声を上げる有様です。でもお祖父ちゃ
んが窮地に立たされていること、自分の友人が自立して頑張っていること、
色々な状況が彼女を奮い立たせます。
種をまくことで、芽が出てきます。花が咲くようになります。でもそのため
にはたくさんの苦労が必要です。手間暇掛けてそれが達成するのですね。
新年を迎えて、新しい種をまく人も多いと思います。でも芽が出なかったり、
花が咲かなかったり、思い通りにならないことも多いです。
少なくとも言えるのは、種をまかなければ、何も始まらないということです。
また、失敗しても諦めなければ、それは失敗ではなく途中経過です。
年頭に当たり、多くの目標を考えられたと思います。どうぞ計画だけで終わ
らせないで、実行に移してください。
この物語に出てくるセリフで、『大事なのは喜んでくれる人をイメージして
作る』というのがあります。うまくいった時を思い浮かべて、どうぞ種をまい
て下さいね。また『雑草という名の草はない』ともあります。自分は雑草では
なく、何らかの目的がある草なのです。
ポイント
笑える度 :★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度 :★★


