作品名
「ルルドの泉で」 ‘09年度作品
監督
ジェシカ・ハウスナー
出演
- シルヴィー・テスチュー
あらすじ
クリスティーヌ(シルヴィー・テスチュー)は巡礼地の一つ、ルルドを訪
れた。クリスティーヌは全身麻痺で首から下を動かせなかった。
ルルドには奇跡の水があり、この聖水で不治の病が治った者が幾人かいた。
そのわずかな希望にすがる信者があとを絶たなかった。
クリスティーヌはルルドで別の巡礼地で知り合った男性と再会した。彼は
健常者であるが、クリスティーヌに優しく接してくれた。クリスティーヌも
当からず好意を持っていたが、自分の現状を考えたら、これ以上のことは叶
わぬ夢でしかなかった。
ルルドで逗留しているうち、クリスティーヌは歩けるようになるとの夢の
お告げを聞いた。聖水に触れた時も手先が動いた気がした。
ある夜、お告げは実現になった。彼女はふらつきながらも自分の足で立ち
上がり、部屋を歩けた。手にも感覚が戻って、自分自身で髪をとくことがで
きた。
奇跡はクリスティーヌに起こった。
お勧めポイント
自分より不幸せな人はたくさんいます。そして自分より幸せな人も多くいま
す。何をもって幸せだと思っていますか?何をもって不幸せだと感じています
か?
ルルドはフランスのスペイン国境付近にある村です。あらすじにもあります
ように、奇跡の水で有名な場所です。現実にこの水で不治の病が治った人が70
人近くいるそうです。偶然ではないか、あるいは不治の病ではなかったのでは
ないかという疑いもあり、奇跡が起こったことを認定する機関を設けて、その
審査で認定された人だけで約70名だそうです。
主人公のクリスティーヌは、この奇跡に直面します。聖水で手先が動くシー
ンでは、「あ、今動いたぞ」と本人のように気になります。また歩けるように
なった時には、感動に涙さえ出てきました。
彼女の奇跡にみんな驚きます。中には疑りや嫉妬の念にかられる人もいます。
みんな思っているのは「どうして自分ではなかったのか?」ということです。
ある人は牧師に直接尋ねます。牧師は「神は気まぐれなのです。」と答えます。
あまり書くとネタバレになってしまうのが辛いところですが、主人公はその
後どうなったのか?それが気になります。でもそれは観る人に任せられている
ようです。
99分という作品時間ですが、もっと長く感じました。ゆったりとした時間の
流れを感じられる物語だったからでしょう。
この作品のお薦め飲み物は、レモンティなど温かい紅茶系が似合います。
お彼岸も近づく今日この頃、この作品をお楽しみください。
ポイント
笑える度 :★★
ファイト度:☆☆☆
ほのぼの度:★★
スッキリ度:☆☆
感動度 :★★★


