配信

No.424 狂っちゃいないぜ

作品名

「狂っちゃいないぜ」 ’99年度作品

監督

マイク・ニューウェル

出演

  • ジョン・キューザック
  • ビリー・ボブ・ソーントン

あらすじ

 ニューヨークにある航空管制室に勤務するニック(ジョン・キューザック)
は、3つの飛行場の離着陸を誘導する仕事をしていた。1日に何千もの飛行機
を誘導する非常にストレスがたまる仕事であった。
 ニックはその中でも自他共に認めるナンバー1の誘導員であった。
 
 ある日、新入りがやってきた。名をラッセル(ビリー・ボブ・ソーントン)
といい、噂では最高の誘導員ということだった。
 
 ラッセルは無口で人付き合いも少なかった。しかし彼の誘導はズバ抜けたも
のだった。ニックが無理だと判断した着陸も、ラッセルは衝突紙一重の誘導で
無事に着陸させた。
 
 ラッセルの才能は仕事だけに留まらず、語学や音楽、スポーツに至るまで有
能であった。そして彼が連れて来た妻も皆が見とれてしまうほどの美女だった。
 
 ニックはラッセルをライバルとして強く敵視するようになった。
 ある日、ラッセルの妻がスーパーで泣いている所に出くわした。下心のあっ
たニックは、彼女をお気に入りの店に連れて行って酒を飲み交わした。そして
淋しがっていた彼女と関係してしまった。
 
 悪いことに二人の関係は、ラッセルの耳に入った。ラッセルから殴られるこ
とを覚悟していたニックだったが、ラッセルは殴ろうとせず、ニックの妻に興
味があると言い出した。ニックの妻もラッセルのことを遠からず好感をもって
いる。
 その日からニックは、ラッセルに脅威を感じるようになった。
 
 

お勧めポイント

 ヒューマンドラマです。
 寝取られ物語かと思いましたが、それはストーリ上のことです。男と女、男
同士の関係修復方法を教えてくれます。もっともこの作品でのやり方は、誰も
真似ができない凄いものです。
 
 特に最後のラッセルとニックの友情修復方法はすごいです。これは大けがも
辞さないすごいものです。本当にやったらどうなるのでしょうか?でもこの映
像を見たら笑ってしまいます。バンジージャンプなんか目じゃないほどの過激
な危険なものです。でも本当に楽しそうで笑ってしまいました。
 
 主演は『1408号室』『2012』などでお馴染みのジョン・キューザッ
クです。この作品ではエリートだけどナイーブな青年を演じています。
 共演は俳優であり脚本家でもあるビリー・ボブ・ソーントンです。この作品
では妻役のアンジェリーナ・ジョリーとラブラブな姿を見せつけます。それも
そのはず、この作品後に本当の夫婦になったのですね。
 
 後ろめたい行動をした者がその罪に怯えて、自ら奈落の底に嵌ってしまう恐
怖をまじまじと見せてくれます。確かに何もかもネガティブに考えてしまうも
のです。誰もがこのような思考に陥ります。本当に怖いものです。
 
 この作品、伊坂幸太郎さんが落ち込んだ時に見ると言われてました。物語の
途中までは、どうしてか疑問に思うところもあったのですが、最後まで見れば
好きな理由が判ります。たしかに伊坂幸太郎さんの作品にも通じるところがあ
ります。ラストが本当に良いのです。伊坂幸太郎さんファンの方は期待してみ
てください。
 
 この作品は、ビンのジンジャエールあるいはビンビールを片手に、ポップコ
ーンを頬張るのがよく似合います。
 どうぞこの週末は、この作品を楽しんでください。

ポイント

笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★
スッキリ度:☆☆☆
感動度  :★★★