作品名
「まほろ駅前多田便利軒」 ’11年度作品
監督
大森 立嗣
出演
- 瑛太
- 松田 龍平
あらすじ
東京郊外のまほろ駅前で多田啓介(瑛太)は、便利屋をやっていた。便利屋
という名前通り、よろず作業を請け負っていた。
ある日、チワワを預かってくれという依頼があった。チワワを連れて仕事を
していた多田に、さらに同居人が現れた。彼の名は行天春彦(松田 龍平)と
いい、多田の同級生だった。多田は学生時代に行天に傷を負わせたことがあり、
その引け目から行天の居候を許した。
便利屋の仕事は、バスの運行調査から戸の取り付けまで、色々なものがある。
新たな依頼に子供の学習塾からの迎えがあった。その子供は生意気なガキで、
多田たちの言うことを聞こうとしなかった。ある日、その子供の不審な行動を
見た多田は、子供がやっていることに気づいた。生意気なガキだったが、徐々
に多田たちに懐いていった。ほっとけなくなった多田は子供を諭した。
多田も行天も気ままな独身暮らしに見えたが、実は人なりの苦労をしていた。
お勧めポイント
瑛太と松田龍平の共演によるハートフルヒューマンドラマです。
何とも言えない空気が全編を通じて流れています。淀んだ空気ではなく、さ
りとて透き通った空気でもなく、でも決して息苦しくなるものではなく、温か
さを感じる空気です。
まず、時々流れる音楽フレーズがいいです。「スタンド・バイ・ミー」のイ
ントロのようなベースのフレーズです。
笑えるシーンに多田と行天が軽トラに乗っているところをチンピラに襲わ
れ、フロントガラスを叩き割られる場面があります。その時、多田こと瑛太さ
んが叫ぶ言葉が笑えます。あまり書いてしまうと楽しめないので見てのお楽し
みにします。でも、ご存じない方もいるかもしれません。超有名なセリフで松
田優作さんのセリフです(汗)。横で聞いた実の息子である龍平さんのツッコ
ミが必見です。
周りを飾る役者さんに、本上まなみさん、大森南朋さん、松尾スズキさん、
高良健吾さん、岸部一徳さんなどがいます。松尾スズキさんが一番面白いキャ
ラクタを演じています。大森さんのも笑えますが。
瑛太さんと松田龍平さんのコンビもなかなか良いですね。最初に書きました
ように、なんとも言えない雰囲気が漂っています。生真面目な多田と、どこか
変わった行天が、息が合っていないようで名コンビです。
この作品をみて同じようなコンビの作品があるなと思いました。それは「探
偵はBARにいる」という作品で、公開もほぼ同じころでした。この作品では
大泉洋さんと松田龍平さんのコンビです。ここでも龍平さんの雰囲気は独特で
す。
みんなノホホンと生きているようで、実は多くの悩みを抱えているのが、こ
の作品を観て判ります。表面上は幸せそうでも、そうでもない、何か悩みを抱
えている。自分だけが不幸だと思ってはいけないと思いました。
自分が持っているモノに感謝です。
この作品に似合う飲み物はビールでしょう。コロナや青島ビールといったと
ころでしょうか。何かお気に入りのツマミがあれば最高です。
ポイント
笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★
スッキリ度:☆☆
感動度 :★


