作品名
「世界で一番美しい夜」 ’07年度作品
監督
天願 大介
出演
- 田口 トモロヲ
- 月船 さらら
- 佐野 史郎
あらすじ
要村(かなめむら)は、日本で一番出生率が高いと表彰されることになっ
た。それは昔からではなく、最近になってからのことである。正確に書けば、
ある夜を境にそうなったそうです。
事の発端は、14年前に要村に一人の男がやってきたことから始まる。彼
の名前は水野一八(田口 トモロヲ)と言い、稲穂新聞社の要村支局に転勤
してきたのだ。
支局には遠藤局長(佐野 史郎)他1名がいた。局長の話では、ここは会
社で問題を起こしたものが来る、島流し支局だそうだ。
水野の歓迎会ということで連れて行かれたスナックには、輝子(月船 さ
らら)というこの村には似合わない美人のママがいた。
特に事件らしきことも起こらないこの村で、水野はスクープを見つけるべ
く、奔走した。
そんな折、スナックの輝子に怪しいところがあるのに気付いた。魔法のよ
うな奇妙な力があるようだ。輝子に目を付けた水野は、輝子の身辺を調査し
た。
お勧めポイント
田口トモロヲさん主演のブラックコメディです。
この映画のキャッチフレーズに、「これは誰も死なない”テロ”のお話」と
あります。
映画の冒頭で紹介される文明を拒否した男の話が印象的です。この段階で、
この作品に興味を抱き、本編で「なぜ、この村が出生率が一番になったか?」
との問いかけに、冒頭の物語とどのように関連するのか、ずっと考えながら観
てしまいました。
結論から書くと、大人向けの童話と言える作品です。たしかに世界で一番美
しく、平和な夜と言えます。その分、R-18指定になってしまっています。
登場人物はけっこう多く、しかも有名な俳優さんが多数登場します。一番不
明だったのが、スナックのママ役の月船さららさんだったのですが、この人は、
元宝塚の人でした。
変わり種では、ギターの上手い漁師が出てくるのですが、それもそのはず、
三上寛さんというフォークソングの大御所でした。
物語の途中までは、これはミステリー作品なのか、サスペンスものなのか、
不思議な作品だと思いながら、最後はなかなか美しい、冒頭の物語と結び付く
心温まる作品で落ち着きます。
くれぐれも書いておきますが、これは大人のための童話です。お子さんが寝
静まった夜中に、ゆっくりと大人だけでご鑑賞ください。
ポイント
笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆
感動度 :★★


