作品名
「ラストコンサート」 ’76年度作品
監督
ルイジ・コッツイ
出演
- リチャード・ジョンソン
- パメラ・ヴィロレッジ
あらすじ
リチャード(リチャード・ジョンソン)は、治療で訪れた病院で一人の少
女に出会った。彼女の名はステラ(パメラ・ヴィロレッジ)といい、親子ほ
どの歳の差がありながら、どこか共感しあえた。
ステラは人見知りをしない性格でリチャードに屈託のない微笑を浴びせか
けた。一方のリチャードは、人生に挫折して人との関わりを避けていた。ス
テラの接近も迷惑そうにしていたが、どこか憎めないステラの言動に、心を
許していった。
リチャードと共に行動していくうちに、彼が作曲家であることを知った。
離れて暮らす父親の姿がリチャードに重なったが、彼がピアノを弾く姿は、
ステラの心を決定させた。
ステラには秘密があり、それを知ってしまったリチャードは、ステラのた
めに曲を作り、コンサートをすることを決めた。リチャードが熱く音楽に没
頭したのは、何年ぶりのことであっただろうか。
コンサートの日、それはステラにとって最後の日であった。
お勧めポイント
音楽を題材にしたラブロマンス作品です。
まず主演ステラ役のパメラ・ヴィロレッジの愛くるしい笑顔が素敵です。こ
れほど笑顔が似合う女性も珍しいほどです。
共演のリチャード・ジョンソンは、むさ苦しい中年の男ですが、優しい心
の持ち主で、ステラが惚れるのも無理が無いと思います。
音楽が題材だけであって、ステルヴィオ・チプリアーニのメインテーマが非
常に美しいです。哀愁漂うこの作品にピッタリのメロディです。
美しいといえば、ヨーロッパの美しい景色も見ものです。必見は、冒頭で主
人公たちがバス停にいるシーンで、後ろに映る島全体が中世のお城のような情
景です。本当に美しいです。
ステラは余命わずかですが、それを感じさせないほど、しっかりと生きよう
とする姿に、心を打たれました。それを支えるリチャードの姿も感動的です。
そしてタイトルどおり、ラストコンサートのシーンは涙が溢れてきます。
この作品は、ハーブティでも飲みながら、あるいは温かいブランデーでも飲
みながら、じっくりと味わうのが最高かと思います。ぜひ、ご覧ください。
ポイント
笑える度 :★★
ファイト度:☆☆☆
ほのぼの度:★★★
スッキリ度:☆☆
感動度 :★★★★


