作品名
「いらっしゃいませ、患者さま。」’05年度作品
監督
原 隆仁
出演
- 渡部 篤郎
- 大友 康平
あらすじ
経営不振で倒産寸前の近馬記念病院。院長の近馬(渡部 篤郎)は、腕が
良いのだが、経営面ではズブの素人だった。医者たちからも見離されて、残
ったナースたちと、患者の応対に大慌てだった。
風俗業界のカリスマである恩地(大友 康平)は、店でのイザコザから銃
で撃たれて、近馬記念病院に運び込まれた。恩地は入院しているうちに、病
院の状況や、ヤクザからの借金による立ち退き命令が迫っていることを知っ
た。
風俗業界での経営実績をもっている恩地は、近馬に経営革新を呼びかけた。
それは風俗業界でのサービススタイルを、病院にも取り入れる奇抜なものだ
った。
もう、どうにでもなれと思っていた近馬は、恩地の指示どおりに、そのア
イデアを実践した。みるみる近馬記念病院の売り上げは上がった。
面白くないのは、病院を手に入れるはずのヤクザだった。度を越したサー
ビスを当局に密告し、営業停止を企んだ。
お勧めポイント
ちょっとエッチなコメディ作品です。
エッチと言っても、女性が見ても、まったく気にならない範囲です。
接客業のサービス方針を、病院で実践したらどうなるか?「お客様は神様
です」というサービスを次々と実践していきます。
たとえば、ナース指名制、同伴人間ドックなど、笑える内容が多く出てき
ます。実際には無理な内容がほとんどですが、接客とはこういうことかと感
心しました。ぜひとも実践して欲しいのが、お医者さんが患者に笑顔で接す
るというものです。お忙しいのはよく判りますが、これだけでも全然違うか
と思いました。
さらにカリスマ流れ医者ということで登場する「人斬り以蔵」なども、ブ
ラックジャックを連想させるようなコスチュームで登場します。
笑えるやりとりに、こんなのがありました。半日も診察待ちだった患者の
状態が、風邪だと聞かされて、誰のせいかと詰め寄られます。それに答える
院長は、「こんなにたくさん押しかけた患者のせい」と言い返します。たしか
にお医者さんからは、そう思うかもしれませんね。出来るだけ体調を崩さな
いように努力しましょうね(笑)。
さてこの作品、単なるコメディかと思いきや、ラスト近くでの手術室は、
ちょっと緊張します。このシーン、実際の医者が立ち会って監修しただけに
迫力があって、手に汗がにじみます。
経営とは、サービスとは、を考えさせられた作品です。でも、のんびり酒
を飲みながら笑うには、最高の一作です。
ポイント
笑える度 :★★★★
ファイト度:☆☆☆
ほのぼの度:★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度 :★


