作品名
「勝利への脱出」’80年度作品
監督
ジョン・ヒューストン
出演
- シルヴェスター・スタローン
- マイケル・ケイン
あらすじ
第2次世界大戦中、ドイツ軍の捕虜収容所に多くの連合軍捕虜が収容され
ていた。捕虜たちは体力づくりにサッカーを楽しんでいた。その指揮をして
いるのは名プレーヤーだったジョン・コルビー(マイケル・ケイン)だ。
ある日、捕虜収容所の見回りに来たサッカー好きのドイツ将校が、ドイツ
代表選手とサッカーの試合をすることを、コルビーに申し入れた。最初は単
なるセレモニー程度にしか考えていなかった話だったが、ドイツ軍上層部に
伝わるや、ドイツの偉大さを世に示す絶好の機会と大々的な試合へと発展し
た。
捕虜たちは脱走することを常日頃から研究していた。捕虜の一人、ハッチ
(シルヴェスター・スタローン)も何度となく脱走を繰り返していた。サッ
カーの試合のため、脱走計画の中断を余儀なくされたハッチは、サッカー選
手に潜り込み、脱走をしようと考えた。
さらに捕虜将校たちは、サッカー選手を集団で脱走させることまで考えた。
かくして多くの企みを秘めたサッカーの試合が始まった。開始早々、ドイ
ツの猛攻が続いた。そして1:4で前半が終了した。後半までのハーフタイ
ムは、脱走の時間だ。
お勧めポイント
サッカーと脱走を題材にしたヒューマンドラマです。
コルビーは試合までの期間、十分な食事と休養がとれることを条件に試合
を引き受けます。ところが事は、国の威信をかけた一大対決にまで発展しま
す。
サッカーシーンが大きな見所ですが、この映画にはサッカーの名プレーヤ
ーが多数登場しています。その中でも誰もが知っているのはペレー選手です。
ペレー選手が試合シーンの監修もやっているので、数々のファインプレーは
見応えがあります。なかでもオーバーヘッドシュートは最高です。
ハッチはアメリカ捕虜としてアメリカン・フットボールは知っているが、
サッカーはほとんど素人状態です。でもフットボールで鍛えた体でゴールキ
ーパーを勤めます。ハッチ役のスタローンは、ペレー選手からコーチを受け
ながら猛特訓をし、脱臼しながらも見事に演じました。
前半は脱走を描いたアクション映画で、後半はサッカーのスポーツ映画と、
一作で2度楽しめる作品です。
とくに後半のサッカーでは、脱走計画があるのに、試合に勝つことがスポ
ーツマンの証だと、試合を続けます。その気合でドイツ代表に勝る連合軍は、
徐々に調子をあげていきます。その活躍に、観客席からの「Victory
(勝利)」コールは、選手たちをも驚かせてしまいます。この辺りから手を握
りしめながら、試合の行方を見守ってしまうことと思います。
重厚な演技をするマイケル・ケイン、荒々しいスタローン、見事なサッカ
ーを披露するペレーと、それぞれの持ち味を生かした作品です。
終わり方も竹を割ったような潔い終わり方で、スカっとします。
ポイント
笑える度 :★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★
スッキリ度:☆☆☆☆☆
感動度 :★★★


