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No.329 愛と哀しみのボレロ

作品名

「愛と哀しみのボレロ」’81年度作品

監督

クロード・ルルーシュ

出演

  • ジョルジュ・ドン

あらすじ

 1936年のモスクワで、バレエの選考委員をやっているボリス(ジョルジュ・
ドン)は、一人のバレリーナに目を奪われた。やがて彼らは結婚し、息子の
セルゲイが生まれた。成長したセルゲイもダンサーとして名を馳せた。

 1937年のパリ、バイオリニストのアンヌは、彼女を見つめるピアニストの
シモンに気づいた。

 1939年のニューヨーク、ジャックとスーザンは音楽家同士で結婚し、娘の
サラを産んだ。彼女も母親に真似て歌手になった。

 時を同じくしてパリでは、歌手のエブリーヌが軍楽隊長のカールに見初め
られ、子どもを宿した。その子どもはニュースキャスターとして有名になっ
た。

 彼ら彼女らの子どもたちが、奇しくも集まってユニセフのチャリティコン
サートを開くことになった。

お勧めポイント

 壮大なヒューマンドラマです。1937年前後から始まる話は、登場人物の子
どもの時代である1981年に同じステージへと導かれます。

 それぞれの生い立ちは違えども、共に音楽を愛する人たちが集結し、一つ
の曲「ボレロ」を創りだしていきます。

 「ボレロ」は私も好きな曲なのですが、この曲のイメージを調べてみまし
た。
 『セビリアのとある酒場。一人の踊り子が、舞台で足慣らしをしている。
やがて興が乗ってきて、振りが大きくなってくる。最初はそっぽを向いてい
た客たちも、次第に踊りに目を向け、最後には一緒に踊り出す。』とWikiPedia
に載せられていました。(引用:http://ja.wikipedia.org/)

 この言葉通り、かすかなスネアドラムとフルートの音から始まり、徐々に
高まっていくシンプルなメロディは、壮大なロマンを感じさせます。この映
画のラストシーンでもジョルジュ・ドンの踊りが最高です。さらに、高らか
に歌い上げる男女の声が気分を一層高めてくれます。
 女性が歌い出すときに、楽屋に向かってコブシを力強く差し出すシーンも
感動ものです。

 息子・娘たちの舞台を楽屋やテレビで見つめる親達の姿も哀愁が漂ってい
て、タイトルどおり「愛と哀しみのボレロ」という作品になっています。

 自分達の子孫が同じ道、あるいは自分で見つけた道を、元気よく歩いてい
るのを見られるのは、本当に素晴らしいですよね。

 この作品の難点を言えば、3時間にも及ぶ上映時間と、登場人物が多過ぎ
て、誰と誰がどういう関係なのかが判りづらい点です。

 年末年始は、この作品およびボレロを聴きながら、壮大な人生設計を考え
てみませんか!

ポイント

笑える度 :★
ファイト度:☆☆☆☆☆
ほのぼの度:★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度  :★★★★★