No.294 スクール・ウォーズ/HERO
「スクール・ウォーズ/HERO」’04年度作品
関本 郁夫
全日本ラクビー代表だった山上修治(照英)は、引退と同時にコーチとしての勧誘
が殺到した。実業団への就任が内定していたが、ある誘いに心引かれた。それは不良
のたまり場になっていた京都市立伏見工業高校からの勧誘だった。前途有望な誘いが
たくさんある中で、この高校が気になったのは、山上の心に教職への未練があったか
らだ。
赴任した山上を待ち受けていたのは、満足に授業を聞かない生徒たちと、事なかれ
主義に徹する先生たちだった。荒みかけた山上を支えたのは、校長先生と山上の妻(和
久井 映見)だった。挫けかけた山上は、そのたび、前進を続けた。それは正にスク
ール・ウォーズの始まりだった。
ラクビーを舞台にした熱血先生と不良たちの心温まる青春ドラマです。実在の話だ
けに迫力満点です。テレビドラマで一躍評判になり、映画になりました。
ニュージランドラクビーのオールブラックスが試合前に行う儀式があります。ラク
ビーをあまり見ないかたでも、どこかで見たことがある迫力ある儀式です。その中で
叫ぶ言葉の意味が、物語の冒頭で紹介されます。ものすごく迫力ある儀式なのですが、
その叫んでいる言葉は、さらに過激なことを言っているのが判りました。ラクビーが
グランドの格闘技と言われるのも納得しました。
泣き虫先生というあだ名どおり、山上先生は、すぐに涙をみせます。でもその真剣
さは、生徒たちや先生方にも伝わっていきます。「全身全霊でぶつかれば、その思いは
石をも貫く」ということわざが脳裏を駆け巡りました。
物語の途中から、固唾を呑んで見守る自分に気づきました。それほどのめりこめる
作品です。「個人プレーするのではなく、みんなのためにプレーする」という精神で一
致団結していく姿が美しいです。
今年の高校ラクビーは、この伏見工業高校が全国制覇を達成しました。若さあふれ
る熱意を、この作品からみなさんの心へお伝えします。
笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★
スッキリ度:☆☆☆☆☆
感動度 :★★★
