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No.270 ミラクル

作品名

「ミラクル」’04年度作品

監督

ギャヴィン・オコナー

出演

  • カート・ラッセル

あらすじ

 1980年レイクプラシッド冬季オリンピック直前の合衆国ホッケー代
表が舞台。20年あまり宿敵ソ連に勝てなかったアメリカ代表。それどころ
か、アメリカ代表のレベルは、決勝リーグに残ることさえ難しいレベルだっ
た。思案した協会は、新鋭のハーブ(カート・ラッセル)に監督を託した。
 就任したハーブは、さっそく代表メンバーを選出した。それは従来の基準
ではなく、ハーブが考えた最高のメンバーだった。当然、その選手起用は協
会関係者には支持されないものだったが、ハーブを信頼する協会関係者に
よって抑えられた。
 ハーブによって根底から鍛えられなおした20人の若者は、いよいよオリ
ンピックに臨むことになった。
 アメリカホッケー代表は、オリンピック開催3日前、マジソンスクエアガ
ーデンで、エキシビジョンマッチをソ連代表と行った。結果は3対10と完
敗だった。
 ところがオリンピックでは大方の予想に反して決勝リーグへ進んだアメ
リカ代表は、マジソンスクエアから2週間後、ソ連代表と金メダルを左右す
る一戦に臨んだ。

お勧めポイント

 スポーツの熱き心が伝わってくる一作です。これは実際にあった出来事を
もとに作られているだけに、感動はひときわ大きく感じます。躍動感あふれ
るシーンの数々は、見る人を引きつけることでしょう。
 最初に書いておきますが、ホッケーのルールを知っている、知らないは関
係ありません。スティック(棒)を使って相手ゴールへパックを入れること、
メンバーの入れ替えは随時、何回でも出場可能であること、反則をした選手
は一定時間待機すること(人数は少ないまま)、これだけ知っていれば十分
です。
 ホッケーは氷上の格闘技と言われるほど激しいスポーツです。私も何度か
見た記憶があります。日本では国土開発と西武鉄道のライバル対決が有名で
した。でも、こんなすごいシーンは見たことがありません。パックを足でけ
ったり、ゴールキーパーさえもメンバー交換して全員で攻めたりします。ゴ
ールキーパーがそのまま攻めるのは見たことがありますが、キーパーさえも
交代させるとは、おそろしいまでの勝利への執念です。
 カメラアングルがめまぐるしく変わるので、ホッケーのスピード感がこち
らまで伝わってきます。また、時計の残り時間表示にも一喜一憂させられま
す。おそらく皆さんもカウントダウンを一緒に数えることでしょう。
 監督が奥さんに告げる言葉も感動的です。「20人の選手が20年後に何
も思い残すことがないことが肝心だ」

ポイント

笑える度 :★★
ファイト度:☆☆☆☆☆
ほのぼの度:★★
スッキリ度:☆☆☆☆☆
感動度  :★★★