配信

No.257 モナリザ・スマイル

作品名

「モナリザ・スマイル」’03年度作品

監督

マイク・ニューウェル

出演

  • ジュリア・ロバーツ

あらすじ

 1953年秋、新学期を迎えた名門女子大ウェルズリーに新人講師キャサ
リン(ジュリア・ロバーツ)がやってきた。彼女の専門は美術史だ。従来な
ら同大学に縁のあるものから選ばれるところだが、今回は候補者が他の大学
に決まったため、同大学に無関係のキャサリンにチャンスが回ってきたのだ
った。でもそれを快く思わない人々がたくさんいた。

 初めての授業は散々な結果に終わった。エリートの学生たちに、こてんぱ
んに言い負かされてしまった。しかしそれぐらいではくじけないキャサリン
だった。次の授業からは学生たちが口をはさめない講義を開始した。それは
美術が本来もっている感性に訴えるものだった。

 注意が必要なのは、生徒たちだけでなく、学長や卒業生にも及ぶのだ。
 キャサリンは、ふと疑問に思うことがあった。優秀な生徒たちの卒業後の
進路についてだ。こぞって結婚することだけを考えていた。才能に満ち溢れ
た生徒の将来を危惧したキャサリンは、生徒のために良かれて思い、進学す
ることを勧めた。先進的な考えのキャサリンは、ウェルズリーの人々には破
壊思想の持ち主と映った。

お勧めポイント

 ジュリア・ロバーツ主演のヒューマンドラマです。
 名門ウェルズリー大学は、米国屈指の保守的な大学と言われていました。
その大学にやってきたキャサリンは新進ということもあり、新しい風をウェ
ルズリーに巻き起こそうとした。でも彼女の思想は、斬新過ぎて理解できな
い人が多くいました。その結果、キャサリン自身も自分の教え方、生き方に
自信を失くし、講師を辞めようと考えます。でも今一度、考え直したキャサ
リンは、信じる道を突き進み始めます。彼女を快く思わなかった生徒たちも、
徐々に彼女の考えに共感していきます。女性の自立と自由な精神は、彼女を
通じてウェルズリーに広まっていきました。

 物語の冒頭にキャサリン本人もチラッと登場します。列車のシーンです。
ほんの一瞬ですからお見逃しのないようにしてください。
 モナリザ・スマイルの作品名どおりに、ジュリア・ロバーツの微笑みは、
輝くばかりです。この作品ではスマートな表面だけでなく、等身大の本人が
描かれています。
 1953年当時の優雅な音楽の数々は、クラシックな雰囲気を十分に連想
させてくれて、当時の文化を感じさせてくれます。

 公開時のコピーに、「すべての女性に贈る“愛”の物語」とあります。そ
の言葉どおり、女性にお薦めの一作です。
 日本では春が新生活の始まりです。まもなく訪れる春を前に、この作品で
いち早く、心の衣替えをしてみてください。

ポイント

笑える度 :★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度  :★★★