配信

No.261 花

作品名

「花」’02年度作品

監督

西谷 真一

出演

  • 大沢 たかお
  • 柄本 明

あらすじ

 手術をしたらすべての記憶が無くなるかもしれない。そう聞かされた野崎
(大沢 たかお)は、会社を辞めて家に引きこもってしまった。そんな野崎
にアルバイトの話が舞い込んだ。1週間の約束で、東京から九州まで弁護士
の鳥越(柄本 明)とともに、車で行くことだった。
 ちょうどいい仕事だと思った野崎は、目的も聞かずに承諾した。いざ、鳥
越とともに車を走らせると、国道を利用して鹿児島まで行くのだと聞かされ
た。1号線で大阪まで、そこから2号線で下関まで、そして3号線を通って
鹿児島へと行くのだ。
 どこか謎のある鳥越の言動に、野崎は興味をもった。なぜ国道だけで移動
するのか。なぜ鹿児島へ行くのかだ。
 鳥越のやろうとしていることを理解していくうちに、自分の進むべき道が
見えてきたのを野崎は感じた。

お勧めポイント

 東京から鹿児島まで旅するロードムービーです。
 主演の大沢たかおさんと柄本明さんの会話、行動を通じて語られるヒュー
マンドラマです。
 野崎陽一郎は、手術の結果ではすべての記憶が無くなるかもしれないと聞
かされて、手術を躊躇します。今までの記憶が無くなったら、生きている意
味がなくなる。自分が自分で無くなると悲観します。
 鳥越弘は、別れた女房の遺品を取りに行きます。弁護士としての仕事が忙
しくなり、家庭を顧みなかったことが離婚の理由です。その結果、悲しいこ
とに、あんなに愛していた、そして今も愛し続けている妻の顔が思い浮かば
ないのです。彼女との思い出を、彼女の顔を思い出すために、彼女と旅した
ことがある国道での旅を思いついたのです。
 一生の間に多くの思い出ができます。それは一人で作るものもありますが、
その多くは誰かと一緒に作ったものです。その中でも貴重なのは、愛する人
との思いでではないでしょうか。
 4月になって気候もよくなり、ふらっと外出してみたい日が多くなりまし
た。この作品をご覧になると、よりいっそう旅に出かけたくなると思います。
春が一年の始まりともいえます。この作品をご覧になられて、決意も新たに
がんばってみませんか。

ポイント

笑える度 :★★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度  :★★★★