作品名
「イン・アメリカ/3つの小さな願いごと」’02年度作品
監督
ジム・シェリダン
出演
- サマンサ・モートン
- バディ・コンシダイン
- サラ・ボルジャー
- エマ・ボルジャー
あらすじ
アイルランドからカナダ経由でジョニー(バディ・コンシダイン)一家は、
ニューヨークへやってきた。俳優としてアメリカで成功するためだ。
ジョニー一家は5人家族。妻のサラ(サマンサ・モートン)と娘のクリス
ティ(サラ・ボルジャー)とアリエル(エマ・ボルジャー)。もう1人は事
故で死んでしまった息子のフランキーだった。フランキーが死んでしまった
ことは家族の誰もが気にとめていた。
クリスティは今でもフランキーが家族を守っていて、3つの願いごとを叶
えてくれると信じていた。第1の願いはアメリカ入国時、観光旅行ではなく、
移住してきたと入国審査官に疑われた時に使ってしまった。でもあと2つ、
願いは叶えられる。でもそれは小さな願いごとにしか使えない。
貧しい暮らしだが、天使のようなアリエルと、家族の絆を支えるクリステ
ィを中心に幸せな日々が続いた。
サラが妊娠した。でもフランキーのこともあり、また、サラ自身の健康に
も影響を及ぼすとあって、ジョニーも気がかりではなかった。ジョニーは実
世界でも幸せな家族を演じ続けていた。
お勧めポイント
ジョニー一家の貧しいけれど、都会の片隅で精一杯生きる姿を表したヒュ
ーマンドラマです。
監督/脚本/製作のジム・シェリダンさんは実体験を元にして、この作品
を作り上げました。彼の長編デビュー作「マイ・レフトフット」は、当クラ
ブでも取り上げました。いずれの作品も日常生活にある色々な出来事をまと
めた小さな、それでいて玉虫色に輝くエピソードの数々が描かれています。
この作品をご覧になられた後、「マイ・レフトフット」も、まだご覧になら
れていない方は、ぜひご覧ください。
最初に気になったのがあまりの暑さにクーラーを設置する話です。重たい
クーラーを引きずって持ち帰り、付けようとすると電源コネクタの形状が違
っている。変換コネクタを買おうにもお金を工面しないといけない。なんと
かお金を工面できたのに、動き出したクーラーは。
夜店で景品の“ET”を欲しいとせがむアリエルに、ジョニー一家は有り
金をかけた勝負をすることになってしまいます。その結果はどうなるのか?
途中でクリスティが歌う「デスペラード」が最高です。もしDVDで日本
語吹き替えも聞けるならば、ぜひ、日本語でも聞いてみてください。そこに
は生きるヒントが込められています。
今度やってみたいなと思ったのは、“トリック・オア・アトリーク”の掛
け声で始まるハローウィーンです。食事の中にコインを入れて、それを知ら
ずに食べた、つまり当たった人は「大金持ちになれる」そうです。さらに、
もうひとつ噛んだ人は「結婚する」そうです。
「デスペラード」もそうですが、主題曲も心に安らぎを与えてくれる素晴
らしい曲です。本編中ではオルゴールのように映像を包むように流れますが、
クレジットでは歌詞付で流れます。こちらも聞き漏らしのないようにしてく
ださいね。
妊娠し、入院をしたサラ。その入院費捻出のために、必死で仕事を探すジ
ョニー、それを見守るクリスティとアリエル。ジョニー一家には大きな天使
が支えてくれていました。
家庭用ビデオで撮ったような作りの画面が多数あって、ジョニー一家のビ
デオアルバムを見るような一作です。
ポイント
笑える度 :★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆☆
感動度 :★★★★★


