配信

No.226 いとこのビニー

作品名

「いとこのビニー」’92年度作品

監督

ジョナサン・リン

出演

  • ジョー・ベシ

あらすじ

 大学生のビルとスターンは、オープンカーで旅に出ていた。アラバマ州の
ストアでツナ缶の代金を払うのを忘れ、追いかけてきたパトカーに捕まって
しまった。当然、缶詰の件だと思った2人は罪を素直に認めた。ところが警
官が追いかけていたのは、そのストアの店長を殺害し逃亡している二人連れ
の若者だった。
 重大な勘違いに気付いた二人は、弁護士を雇うことを考えた。ビルの母親
に電話したところ、親戚に弁護士がいることが判った。
 さっそくやってきた弁護士は、いとこのビニー(ジョー・ベシ)だった。
勇気百倍になったビルとスターンだったが、ビニーの経歴を聞いて不安を覚
えた。弁護士になってわずか6週間。法廷に立つのはこれが初めてだった。
 堅物の判事や敏腕検事を相手に、ビニーは勝訴できるのか。

お勧めポイント

 底抜けに楽しいコメディ作品です。
 ストーリーの前半は、頼りないビニーの行動に不安を覚えます。慣れない
土地で、早朝に鳴るけたたましい製材所のサイレンや特急列車の通過音など、
それでなくても眠れないビニーは、ますます睡眠不足に陥り、法廷でも冴え
ない行動の数々が続きます。判事からは法廷侮辱罪で罰金を取られ、スター
ンからは国選弁護士に鞍替えされてしまう。
 ようやく寝不足も解消し、法廷での弁護方法を理解したビニーは別人のよ
うに切れのある弁護を開始する。誰が聞いても納得するしかない尋問の数々
は、だんだん胸が躍ってきて、拍手さえしたくなります。弁護とはこのよう
にするのだと感心してしまいます。最後の決め手は、専門的な解釈で理解不
能(笑)ですが、そんなことはどうでも良くなります。彼の窮地を救うのは、
ある分野の超専門的な知識をもつ彼の婚約者です。
 笑えるシーンは数多くあります。例えば、刑務所に放り込まれたビルとス
ターンの前に現れたビニーを、刑務所のボスだと誤解し、勘違いの会話を続
けるスターンの動揺ぶりが見ものです。また、頼れる国選弁護士が、いざ法
廷で弁護を開始するや、笑いを通り越して開いた口が塞がりません。
 結局、ビニーはかっこいい、頼れる弁護士です。でも彼のフィアンセーが
一心にビニーを支えてくれたことも見逃してはいけません。彼女はこの作品
でアカデミー助演賞ももらっています。
 この週末は、この一作で大いに笑ってください。

ポイント

笑える度 :★★★★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆☆☆
感動度  :★★★