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No.172 活きる

作品名

「活きる」’94年度作品

監督

チャン・イーモウ

出演

  • グォ・ヨウ
  • コン・リー

あらすじ

 1940年代の中国が舞台。金持ちの息子フークイ(グォ・ヨウ)は、バ
クチの為に家屋敷を取られてしまう。おまけに妻チアチェン(コン・リー)
は実家へ帰り、父親は財産を取られたショックで死んでしまった。
 自分の愚行に気付いたフークイは、まじめに働き始めた。賭け事を辞めた
のを知ったチアチェンも戻ってきて、ようやく幸せが訪れたかにみえた。し
かし今度は内戦が始まり、フークイも戦争に借り出されてしまう。
 九死に一生を得て、我が家に辿りついたフークイを妻チアチェンと二人の
子供が迎え入れた。上の子供は病気が原因で、口が不自由になっていた。
 今度こそ、貧民ではあるが家族と幸せな暮らしが続くかに思えた矢先、一
人息子に災難が襲いかかった。

お勧めポイント

 40年代、50年代、と時代毎に移り変わる時代背景と共に、フークイ一
家にも苦難が訪れます。人生楽あり苦ありというように、良い時もあるし、
悪い時もあります。ある時点で悪い事に思われたことが、災い転じて福とな
るという諺の通り、人生には色々な事が起こるのを実感します。この世は迷
いの世界と宗教的にも言われますが、正にその通りだと感じてしまいます。
 監督は当クラブでおなじみのチャン・イーモウさんです。この作品の製作
自体は古いのですが、日本で公開されたのは、つい去年のことです。観るま
では時間の長い作品だと思っていましたが、いざ観てみると、あっと言う間
に時間が過ぎます。それに30年以上の月日を観るのですから、上映時間が
多少長くても仕方が無いように思えます。映画の良い所に、実際なら何十年
もかかる出来事を、わずか120分程度で理解できるのは素晴らしいことだ
と思います。
 主演のコン・リーさんは、チャン・イーモウ監督作品には欠かせない女優
さんです。
 例によって涙が出てくるシーンもあって見応えがあるのですが、中国の歴
史や庶民の暮らしを理解するにも良い作品です。
 今、生きるのは苦しみの連続だと思われている人には、ぜひとも見て頂き
たい作品だと思います。

ポイント

笑える度 :★★
ファイト度:☆☆☆☆
ほのぼの度:★★★★
スッキリ度:☆☆
感動度  :★★★★